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石油給湯器からの灯油の臭いは要注意
石油給湯器は灯油を使用しているため、点火や消火の際に少し臭いがすることがあります。また、使用中に排気ガスの臭いが多少することもあるでしょう。そのような場合には排気口の位置に注意が必要です。もしも石油給湯器の排気口の位置が窓に近いようであれば、窓を開けた時に正常時でも排気ガスの臭いがすることがあります。
しかし、使ってない時や燃焼している時に灯油の臭いがするようであれば、それはトラブルの兆候の可能性があります。
石油給湯器から灯油の臭いがする原因は主に以下の3つです。
- 石油給湯器や灯油タンクから灯油が漏れている
- 石油給湯器で不完全燃焼が発生している
- 石油給湯器の部品のトラブル
このような状態で放置していれば石油給湯器の故障につながることはもちろん、不完全燃焼が起こっていれば利用者の生命の危機にもつながります。故障の場合には初期段階であれば安く済む修理費用が、放置することで交換が必要なほどの故障につながる可能性もあります。石油給湯器が灯油臭いと感じたら、後述する確認項目をチェックして業者に相談するようにしましょう。
石油給湯器の寿命は7年〜10年程度
石油給湯器の寿命は7年〜10年程度です。メーカーの部品保有期間は製造終了後10年間程度であり、10年を過ぎた石油給湯器は部品がないために修理できない可能性もあります。また、寿命を超えているため修理をしても別の故障がすぐに起きてしまうということも考えられます。寿命が近くなったり、製造終了後10年を超えた石油給湯器は修理ではなく交換することを検討しましょう。
石油給湯器の臭いが気になったら確認すべき3項目
石油給湯器の臭いが気になった場合には、業者に連絡する前に以下のことを自身で確認してみましょう。
- 油漏れの確認
- 壁などの違和感を確認
- 排気筒の確認
それぞれの確認項目について詳しく解説していきます。
油漏れの確認
石油給湯器の臭いが気になったら確認すべき項目1つ目は、油漏れの確認です。
まずは、石油給湯器外部の灯油ホースや灯油銅管から灯油が漏れてないかを確認します。特に、灯油ホースを使用している場合には経年劣化で割れてくることがよくあります。灯油ホースや灯油銅管から漏れている場合には、石油給湯器周辺が灯油臭くなっているため異変に気付きやすいでしょう。
灯油ホースが割れて油漏れを起こしている場合には、DIYで直すこともできます。ホームセンターで灯油ホースを購入できるので交換してみましょう。業者に頼むと3倍以上の値段がかかることもあります。よっぽどDIYを苦手にしてないのであれば自身で交換することをおすすめします。
ちなみに、石油給湯器内部で油漏れを起こすこともあります。しかし、内部での油漏れは搭載しているオイルセンサーが異変を検知してエラー表示をします。そのため、エラー表示がなければ石油給湯器内部で油漏れを起こしているということはないと考えていいでしょう。
壁などの違和感を確認
石油給湯器の臭いが気になったら確認すべき項目2つ目は、壁などの違和感を確認です。
壁などの違和感というのは、石油給湯器の本体や排気筒の周辺の壁に「焼けた跡」や「黒い煤のような跡」といった普通の汚れとは違う違和感がないかを確認します。石油給湯器から変な臭いがしている原因として多いのが、「燃焼機が悪くなっている」「煤が燃焼機に詰まっている」という現象です。故障の具合が悪ければ排気筒から黒煙を出すこともあるため、周囲がすぐに黒くなってしまいます。
石油給湯器を長く使用していれば少しくらい壁が黒くなることもあるでしょう。しかし、黒くなるスピードが明らかに以前と比較して速くなったという場合には注意が必要です。また、もしも石油給湯器の排気筒が隣家と近ければ、風向きによっては隣家にも黒煙が向かってしまいます。
近隣トラブルにも発展しかねない状況であるため、石油給湯器周辺の壁が黒くなっているなど違和感を感じた場合にはすぐに業者に連絡するようにしましょう。
排気筒の確認
石油給湯器の臭いが気になったら確認すべき項目3つ目は、排気筒の確認です。特に、排気筒の継ぎ目や出口を確認するようにしましょう。
もしも、延伸している排気筒の継ぎ目や石油給湯器本体との接続箇所に煤が出ている場合には注意した方がいいでしょう。とは言え、石油給湯器を長年使用していれば煤が出ることもあります。そのため、煤が出てきたからといってすぐに業者を呼ばなければならないほど深刻な状態ではありません。ただし、煤が詰まらないように注意しておく必要はあります。
また、石油給湯器の排気筒の出口にも注意が必要です。排気筒の出口は雨水が中に入らないよう下を向けて、また鳥などが侵入しないよう金網が設置されています。そして、その金網に煤が大量に溜まっている場合は異変のシグナルの可能性があります。
多少の煤であれば排気ガスと一緒に排出されるため問題ありません。しかし、排気ガスと一緒に排出されない量であれば、どんどん煤が溜まっていくことになります。やがて排気筒から排気ガスが排出されなくなってしまう可能性もあり非常に危険です。自身で煤を落としてもすぐにまた溜まってしまうようであれば業者に相談するようにしましょう。
石油給湯器の修理や交換費用の目安
石油給湯器の修理費用は基本的に「技術料+部品代+出張料」の合計額です。点検した結果修理の必要はなかったとしても出張料が必要になることは理解しておかなければなりません。
修理費用は石油給湯器の状態や故障内容によっても変わりますが、概ね7,000円〜17,000円程度です。石油給湯器の燃焼系部品の修理であれば17,000円程度、電装系部品の修理であれば10,000円弱程度と見積もっておけば大きく外れることはないでしょう。これらの代金にプラスして出張料がかかるイメージです。
また、石油給湯器の交換が必要な場合には「本体価格+交換工事費用」がかかります。石油給湯器の交換費用は業者や工事内容によって差がありますが、概ね3万円〜6万円程度です。
石油給湯器の本体価格は選ぶ機種の性能によって違いが出ます。本体価格の目安は以下の表の通りです。以下の表の本体価格に交換工事費用の3万円〜6万円を足した金額が石油給湯器の交換費用の目安となります。
追い焚き機能なし | 省エネ性能が低い | 6万円〜15万円 |
省エネ性能が高い | 10万円〜17万円 | |
追い焚き機能付き | 省エネ性能が低い | 9万円〜20万円 |
省エネ性能が高い | 13万円〜25万円 | |
追い焚き機能付き・床暖房用 | 省エネ性能が低い | 18万円〜20万円 |
省エネ性能が高い | 20万円〜50万円 |
石油給湯器を修理するか交換するか判断しなければならないこともあります。その一つの目安が使用年数です。前述したように石油給湯器の寿命は7年〜10年程度とされています。そのため、7年を超えて使用している場合には今後も故障が増えて修理を繰り返さなければならない可能性があります。石油給湯器の状態によって違いはありますが、一つの目安として7年以内であれば修理対応、7年を超えていれば交換すると考えておくといいでしょう。
メーカーや業者の保証を有効活用
石油給湯器にはメーカー保証が付いており、その期間は1年間〜3年間です。また、販売・設置業社によってはメーカー保証が切れた後の数年間について独自の保証を付けてくれるケースもあります。保証期間内であれば無償で修理を行ってくれるため、また保証期間内に寿命がきているとは考えにくいため交換ではなく修理がおすすめです。
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まとめ
石油給湯器から普段と違う臭いがすると何かあったのではと焦ってしまいます。特に、石油給湯器内部で不完全燃焼がおこあっている場合には非常に危険です。ただし、そのような場合でも焦らず現状把握に努めることが大切になります。石油給湯器から灯油が漏れてないか、排気筒近くの壁が焼けてないかなど本文中の確認項目をチェックしてみてください。そして、異常があるようであれば、業者に連絡し確認内容を正確に伝えることでスムーズに現状を伝えることができるようになります。