お風呂の給湯・自動お湯はりが止まらないときの、よくある原因と対処法をご紹介します。よくあるトラブルや原因は次の10個。順番に解説していきます。
なお、ご自分で原因究明するのが難しいと感じる方は、お気軽に弊社までご相談ください。状況に応じて、アドバイスや点検等の対応をさせていただきます。
目次
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お風呂の自動お湯張りが止まらない原因は?
浴槽内に残り湯がある
浴槽内に残り湯がある状態で湯はりをすると、お湯があふれてしまうことがあります。
自動で湯はりするガス給湯器には、「フルオート(全自動)タイプ」と「オート(自動)タイプ」の2種類があり、タイプの違いによって原因や対処法が異なります。
フルオートは試運転時に初期に記憶した水位を基準にお湯はりし、オートはリモコンで設定した湯量でお湯はりするため、「水位」と「湯量」の設定の違いにより、浴槽の残り湯の状態で浴槽からお湯があふれることがあります。
タイプ別にお湯があふれる原因と対処法は以下の通りです。
※1 フルオートとは、湯はり・おいだき・保温・たし湯の機能が全て自動で働きます。
※2 オートとは、湯はり・おいだき・保温までが自動で働きます。(たし湯は手動のみ可)
■フルオートの場合
状況1 浴槽にお湯が十分残っている状態で自動湯はり運転をおこないお湯が溢れた
▼原因と対処法
残り湯の早期検知のために、湯はり開始時に数リットルのお湯を排出して残り湯を確認するため、お湯があふれることがあります。
対処としては、十分な湯量が確保できている状態で自動湯はりを行わないことです。
状況2 浴槽内に若干の残り湯がある状態で自動湯はり運転をおこないお湯が増えた
▼原因と対処法
お湯の設定水位が低く、浴槽内の残り湯が循環アダプターより下の状態で自動湯はり運転をおこなうと、通常よりも水位が高くなることがあります。
故障ではありませんが、気になる場合は、残り湯がない状態で湯はり運転をおこなうと、設定水位で止まるでしょう。
■オートの場合
状況 浴槽内に若干の残り湯がある状態で自動湯はり運転をおこないお湯が増えた
▼原因と対処法
浴槽内の残り湯が循環アダプターより下の状態で自動湯はり運転をおこなうと、循環アダプターが残り湯を検知できないため、残り湯の分だけ水位が高くなり浴槽からあふれることがあります。
対処としては、残り湯の分だけ設定湯量を少なくする、または残り湯がない状態で湯はり運転をおこなうことで解消します。
循環アダプターの掃除不足
循環アダプターの掃除不足原因で 突然浴槽内の水位が高くなりお湯があふれることがあります。
▼原因と対処法
ガス給湯器のタイプに関係なく、循環アダプターのフィルターに髪の毛などの異物が詰まると、浴槽内の湯量が少ないと循環アダプターが誤って判断し、水位が高くなる原因となります。
対処として、循環アダプターのフィルターを外してフィルターの網目に詰まった異物を歯ブラシなどで取り除きます。
また循環アダプター本体は動かしたりせず、取り付けられた状態で異物の付着を落とします。
湯量が多く設定されている
設定湯量が多すぎると、浴槽よりお湯があふれるほどの湯はり運転がおこなわれる場合があります。
▼原因と対処法
オートタイプのガス給湯器で浴槽のサイズに対して、ご家族のどなたかが湯量を多く設定した可能性が考えられます。
再度ガス給湯器リモコンで今よりも少ない湯量を設定することで解消されます。
自動湯はり中にシャワー等でお湯を足した
浴槽に早くお湯を溜めるために、自動湯はり中にシャワーや蛇口でお湯を足すと正常な水位より湯量が多くなります。
▼原因と対処法
給湯器のタイプに関係なく、湯はり中にシャワーなどでお湯を足した場合、正しく水位が検知できずに通常よりも水位が高くなることが考えられます。
自動湯はり中は、湯はり完了を待つことで正しくお湯が注湯されます。
湯はり中に入浴した
「
湯張り中に入浴すると、正しい水位が検知できず、お湯があふれることがあります。
▼原因と対処法
フルオート給湯器で湯はり中に浴槽内に入る、また人が浴槽内に入った状態で湯はりすると水位が正しく検知できずにお湯があふれることがあります。
自動湯はり中は、浴槽内に入らず湯はり完了を待つことで正しくお湯が注湯されます。
湯はり途中に設定を変更した
お湯が少ないかも知れないと思い、お湯はり中に湯量を変更すると、お湯があふれることがあります。
▼原因と対処法
フルオート給湯器で湯はり中に、湯量設定を変更した場合、浴槽の水位が変動してお湯があふれることがあります。
湯はり完了を待ち、それでもお湯が少ない場合は、蛇口やシャワー、手動たし湯で湯量を調整します。
湯はり中に給湯器リモコンの電源操作をした
一時的に湯はり中に電源をOFFにして、再び湯はりをおこなうと、お湯があふれることがあります。
▼原因と対処法
フルオート給湯器で湯はり中に、電源を落として再び入れ直すと湯量に誤差が生じてお湯があふれる可能性があります。
湯はり中の電源操作はおこなわないようにしましょう。
浴槽形状の記憶が正しくない
リフォームで浴槽を入れ替えた際、以前よりも湯量が多くなってしまうことがあります。
▼原因と対処法
新築工事やリフォーム工事などで新しい浴槽や給湯器へ交換した場合、業者による湯はりの試運転時に、浴槽の形状記憶を正しく完了しなかった、あるいは湯量設定を間違った可能性が挙げられます。
交換後に上記の事象が発生した場合は、下記の通り、給湯器のタイプ毎にリモコンによる再操作を実施します。
■フルオートの場合
給湯器リモコンで水位リセット操作を実施します。
- 記憶内容を全てリセットします(詳しいリセット操作は、リモコンの取扱説明書をご確認下さい)
- 浴槽に残り湯がない状態にして自動湯はりします
- 自動湯張り完了後に再設定が完了します
■オートの場合
給湯器リモコンで湯量設定を少ない量で変更します。
※設定変更操作は、リモコンの取扱説明書をご確認下さい。
入浴剤を使用している
入浴剤が原因で、給湯量が多くなることがあります。
▼原因と対処法
フルオート給湯器を使用しているご家庭で、毎日のように泡の出る入浴剤や白く濁る入浴剤をお使いの場合、配管内に入浴剤の成分が付着して汚れが詰まることで、正常に湯はりが完了できないことがあります。
入浴剤は使用していて「湯量がおかしいな」と感じたら、一度入浴剤の使用を中止してみてください。
疲れを取る意味では、毎日のように連続使用ではなく、2~3日間隔をあけるなど工夫することで正常な湯はりが可能となります。
入浴剤はエコキュート故障の原因になる?メーカー別の推奨商品と故障を引き起こす成分とは
給湯器の故障が原因の場合も
自動湯はりで湯量が安定しない場合は、ご紹介してきたご自身で対処できる原因とは別に給湯器内部の部品の経年劣化による故障も考えられます。
ご自身でできる対処法をおこなっても症状が改善されない場合は、業者による点検・修理をご依頼ください。
お湯はりが止まる原因についても解説
ここではお湯はりが止まってしまうケースについて解説します。
他の場所で給湯を使用している
給湯器は、一定量のお湯が使われると再びお湯を沸かす時間が必要となるため、同時に複数箇所でお湯を使用している場合にお湯が止まってしまうことがあります。この現象を「給湯量不足」と呼びます。
たとえば、お風呂とシャワーを同時に使用すると、お湯の出が弱くなる、お湯が止まってしまうことがあります。
給湯器の容量によって同時に使用できるお湯の量が異なり、容量が小さい給湯器を使用している場合は、より短時間で給湯器が空になってしまうことが考えられます。そのため給湯器の容量は、事前に確認することが重要です。
循環判定が働いている
循環判定とは、給湯器がお湯を沸かしている最中に、残り湯の有無を確認する機能です。給湯器の設定やメーカーによって異なりますが、循環判定が働いているときは循環ポンプが回らないように制御されており、お湯が止まってしまうことがあります。
そのため一度止まってしまったら、判定が終わるまでは一時的にお湯が出るまで待つ必要があります。
循環アダプターのフィルター詰まり
循環アダプターは、給湯器の循環機能を活用してお湯を素早く出すことができるアダプターです。しかし、このアダプターにはフィルターが付いており、フィルターが詰まっていると、循環機能が正常に動作せず、お湯はりが止まってしまうことがあります。
フィルターが詰まる原因としては、給湯器内部の汚れや、水道水中に含まれる微小な異物が原因となって発生することが考えられます。フィルターが詰まった場合、循環アダプターを取り外し、フィルターを洗浄することで解決できます。
フィルター詰まりが頻繁に起こる場合には、給湯器の不純物を除去する機能が正常に働いているかを確認することも必要です。給湯器によってはフィルターが付いていないタイプもあります。
本体の不具合
上記で上げた原因以外にも、水温や水圧を感知する給湯器のセンサーが故障した場合、バルブ、電気系統、ガス系統の故障でお湯はりが止まることがあります。これらの故障が発生した場合は、自力での修理はできないため専門業者に修理してもらう必要があります。
自動お湯はりの故障を防ぐ方法は?
自動お湯はり機能を故障から守り長く使うためには、以下のような日常的な点検や部品交換を行う必要があります。
定期的なメンテナンス・・・給湯器の定期的なメンテナンスを行い、不具合がある場合は早期に修理することで、故障を予防することができます。
水道水のフィルター交換・・・水道水中の異物が給湯器内に入り込んで、お湯はり機能に故障が発生することがあります。水道水のフィルターを定期的に交換することで、異物の混入を防止することができます。
不要時は電源を切る・・・自動お湯はり機能を使わない場合は、電源を切っておくことで機器の負荷を減らすことができます。
適切な温度設定・・・給湯器の温度設定を適切な設定にすることで、過剰な温度上昇による故障を防止することができます。
給湯器の故障かなと思ったら?よくあるパターンと対処法
給湯器の故障が疑われる場合の症状として、リモコンにエラーコードが点滅表示される、また給湯器の内部部品の劣化によって給湯器が停止することがあります。
その他、給湯器本体の故障ではなく、給湯器と接続しているおいだき配管の詰まりや折れ曲がりも不調の原因として挙げられます。
エラーコードが表示されている
自動湯はりの不調を示すエラーコードとして、エラーコードが表示される可能性があります。
※注意)湯はり関係の不具合の原因は多岐に渡るため、この限りではありません。
エラーコード | エラー内容 | |
032 | ふろ水流スイッチ故障/循環アダプターの掃除不足など | |
432 | 水位センサの故障など | 各エラーに共通して電装基盤故障 |
502 | 湯はり回路部品の故障など | |
562 | 湯はり電磁弁の故障など |
上記エラーコードが表示された場合、下記2通りのリセット操作をおこなうことで改善する場合があります。
①給湯器本体のリセット
給湯器の電源プラグをコンセントから抜き、10秒ほど経過した後コンセントに差し込みます。
②給湯器リモコンのリセット
リモコンの電源を「切」にして、再び「入」操作を実施します。
リセット操作を実施したのち、再びエラーコードが表示される場合は、給湯器内部で何らかの故障が発生している可能性が高いため、業者による点検・修理が必要となります。。
追いだき配管の詰まりや折れが発生している
追いだき配管や給湯器内部のおいだき回路に、髪の毛やゴミなどの異物や湯垢などの汚れが詰まることで自動湯はりの湯量が安定せず、浴槽からお湯があふれることがあります。
また、施工時の追いだき配管の折れによる施工不良によっても同様の事象が発生することがあります。
循環アダプターのフィルター掃除はご自身で対応できますが、その他はご自身で対処できる内容ではないため、業者による点検・修理が必要となります。
追い焚きが汚い原因と掃除方法・予防対策を徹底解説!
経年劣化などにより給湯器本体が故障している
エラーコードの表示にも関連しますが、給湯器の使用が約10年を超える場合は、お湯はりに関する給湯器内部部品の劣化による故障が考えられます。
ご自身で解決に至らない場合は、業者による点検・修理が必要です。
また、給湯器の製造終了から約10年間はメーカー側で交換部品を保有していますが、給湯器の機種によっては交換部品の保有期間が過ぎている場合があり、その場合は給湯器の交換が必要となります。
給湯器部品の経年劣化による故障が判明した場合は、対処として仮に当該部品が保有されている場合でも使用年数が10年を超えている状況であれば、その他の部品の劣化リスクを考慮して、給湯器の交換を視野に入れておくことをおすすめします。
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自動湯はりがとまらない まとめ
ここあmで自動湯はりがとまらない理由についてまとめてきましたが、いかがでしたか?
基本的には自動湯はり中に操作をした・お湯を別で貯めていたことで、あふれて止まらなくなるケースが多いです。
まずは落ち着いて、状況を確認するようにしましょう。
それでももし湯はりが止まらなければ、給湯器の故障の可能性もあります。
ミズテックでは他業者では受け付けていない修理も積極的に行っておりますので、是非お気軽にご相談ください。