「給湯器の修理・交換には資格が絶対に必要?」
給湯器の故障に際してDIYの修理を検討しているものの、資格が必要か気になっている方も多いでしょう。
この記事では、給湯器の修理・交換に必要な資格について、一覧でまとめています。また、給湯器の交換工事を無資格で行うデメリットもお伝えします。
さらに、有資格の業者の選び方も解説するので、給湯器交換工事の依頼先を迷っている方は必見です。
この記事が、給湯器交換工事に関して悩んでいる方の、お役に立てば幸いです。
目次
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給湯器の修理・交換には資格が必須?DIYはダメ?
結論から述べると、給湯器の修理・交換には資格が必須です。
無資格でDIY工事を行うと、工事内容によっては違法行為となり、法律により罰せられることもあります。また、無資格での工事は安全性の観点からもおすすめできません。
爆発や一酸化炭素中毒でご自身の健康が害されるリスクや、給湯器が故障してしまうリスクも高くなります。
そのため、給湯器の修理・交換は、必要な資格を有した業者に依頼するのがおすすめです。なかには無資格にも関わらず安値で工事を請け負う悪徳業者も存在するため、注意が必要です。
給湯器の修理・交換に必要な資格一覧
給湯器の修理・交換には資格が必須であることが分かりました。
続いて、給湯器の修理・交換に必要な資格を、具体的に見ていきます。
液化石油ガス設備士
液化石油ガス設備士は、LPガスに関する国家資格です。
家庭用のLPガスの供給や、LPガスを消費する設備の設置・交換工事に必須となる資格です。
有効期限があり、初回から3年以内・2回目以降は5年以内の再講習の受講が義務付けられています。
ガスを燃料とする給湯器の接続には液化石油ガス設備士が必須のため、依頼する業者がこの資格を持っているかどうかを、期限も含めて確認しましょう。
ガス機器設置スペシャリスト
ガス機器設置スペシャリスト(GSS)は、ガス機器の設置・交換に必要な技術を有した施工者が取得できる資格です。
1日間の講義講習・2日間の実技講習を受け、修了試験に合格しないと取得できません。液化石油ガス設備士とは異なり、国家資格ではなく給湯器の工事に必須な資格ではありません。
ただし、優良業者の多くが取得している資格であり、安心してガス機器の設置を任せられるかどうかの基準の一つです。
なお、ガス機器設置スペシャリストではあるものの液化石油ガス設備士の資格がない業者は、燃焼器用ホース以外のガス機器の接続を行えないため、注意が必要です。
ガス消費機器設置工事監督者
ガス消費機器設置工事監督者は、特定ガス消費機器の設置を行う時や工事を監督する時に必要な資格です。
特定ガス消費機器には、瞬間湯沸かし器やバランス釜などが含まれています。
これらの機器の設置・変更工事は「特定工事」と呼ばれていますが、無資格業者による特定工事では施工不備によるガスの災害が起きやすいため、注意が必要です。
なお、液化石油ガス設備士の有資格者はガス消費機器設置工事監督者として認められており、新たな資格取得は不要です。
簡易内管施工士
簡易内管施工士は、都市ガスの内管工事を行うために必要な全国統一資格です。
都市ガスの内管工事には、ガス配管やガスメーター、ガス栓などの位置替え・増設・撤去工事などが含まれます。施工に際しては、資格の取得とともに、ガス供給を受けているガス事業者との契約が必要です。
この契約がない業者は、たとえ有資格でも施工できないため注意が必要です。
また、監督者資格ではないため、資格者本人のみが施工可能です。3年の有効期間が定められているため、資格の有無ともに確認してください。
ガス可とう管接続工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者は、ガス可とう管(強化ガスホース・金属可とう管)を用いたガス栓とガス機器の接続工事に関する監督・施工が可能です。
この資格があれば一般の方でも、ガス可とう管を用いたガス機器に限り接続工事が可能となります。しかし、対象は都市ガスのみで、フレキ配管側の工事は行えません。
第二種電気工事士
第二種電気工事士は、一般住宅や店舗などの600V以下で受電する設備の工事を行うための資格です。
給湯器の設置工事には電気工事が必要なケースも多く、第二種電気工事士が必要となります。すでにコンセントが設置されている場合には不要ですが、この資格がない業者に電気工事は任せられない点に注意してください。
給水装置工事主任技術者
給水装置工事主任技術者は、給水装置の設置や撤去、変更に必須となる国家資格です。
給水装置とは、水道事業者の配水管から分岐されて設置される給水管や給水用具を指します。受水槽の設けられたビルやマンションの場合、受水槽の注水口までが給水装置と見なされます。
給水装置の工事は、給水装置工事主任技術者本人の施工、または資格者本人の施工が必要です。
給湯器の修理・交換を無資格で行うデメリット3つ!
給湯器の修理・交換には様々な資格が必要であり、無資格でのDIY工事はおすすめできません。
続いて、無資格で給湯器の修理・交換を行うデメリットを3点見ていきましょう。
違法行為となり罰せられることがある
無資格で給湯器の工事を行うデメリットとしてはまず、違法行為となり罰せられる可能性が挙げられます。
電気工事を無資格で行った場合、電気工事士法違反として30万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役に科せられる可能性があります。
また、ガス工事を無資格で行った場合、50万円以下の罰金に科せられる可能性があります。たとえ無事に工事を終えられたとしても違法行為が発覚した場合には罰せられてしまうので、無資格での工事はおすすめ出来ません。
ガス漏れ・水漏れや破損などのリスクがある
ガス漏れ・水漏れ・破損などのリスクがある点も、無資格で給湯器の工事を行うデメリットの一つです。
資格のない素人が工事を行うと適切な取り付けなどを行えず、ガス漏れや水漏れ、住宅設備の破損などにつながりやすいです。一酸化炭素中毒などでご自身に健康被害が及ぶリスクも高い上に、ガス漏れや故障などを直す工事費用が別途発生するなど、デメリットが多いです。
また、マンションでの工事で階下への水漏れや共用部分の破損が発生した場合、弁償しなくてはなりません。このようなリスクを負わないためにも、最初から有資格の優良業者に工事を依頼するのがおすすめです。
メーカーや業者の保証が受けられなくなる
無資格で給湯器の工事を行うデメリットとしては、メーカーや業者の保証が受けられなくなることも挙げられます。
正規の業者に依頼した工事には、保証がついているケースが多いです。しかし、ご自身で給湯器の取り付けや交換を行った場合には、保証を受けられません。メーカー側の保証に関しても、有資格の業者によって取り付けられた機器が対象であることがほとんどです。
保証がない場合、給湯器が故障した際に高額な修理費用が発生してしまいます。保証を受けるためにも、有資格の業者に工事を依頼しましょう。
給湯器の工事は有資格の専門業者に依頼!業者の選び方3つ
無資格での給湯器交換工事にはデメリットが多いため、有資格の業者に依頼するのがおすすめです。
しかし、一口に業者と言ってもさまざまで、どのように選んで良いのか分からないものです。ここでは、給湯器工事を依頼する業者の選び方の3つのポイントをお伝えします。
給湯器の取り外しや風呂釜などの資格を確認する
給湯器工事の業者選びに際してはまず、業者が取得している資格の内容を確認しましょう。
既述の通り、給湯器の交換工事にはさまざまな資格が必要ですが、工事内容によっても必要な資格は異なります。下記のように、扱う機器によっても必要な資格は変わるものです。
- プロパンガスの給湯器交換:液化石油ガス設備士
- 都市ガスの給湯器交換:ガス可とう管接続工事監督者、ガス機器スペシャリスト、簡易内管施工士
- コンセントやアース線などの電気工事:第二種電気工事士
このように、給湯器の種類や工事内容によって必要な資格は異なるため、希望する工事に必要な資格を揃えているかどうかの確認が必要です。
一部の資格を持っていても、工事に必要な資格を揃えていない業者もいるため、注意が必要です。
施工実績や口コミでの評価などを確認する
給湯器の交換工事に際しては、業者の施工実績や口コミでの評価を確認することも重要です。
有資格の業者であっても、実際の施工技術には差があるものです。実績数が多い業者や、口コミで高く評価されている業者であれば、他の業者に比べて安心して工事を依頼できるでしょう。
一方で、実績数があまりにも乏しい業者や、口コミで悪い評価があまりにも多い業者には注意が必要です。
料金体系とアフターサービスも確認する
給湯器の修理・交換工事の業者選びでは、料金体系とアフターサービスの確認も欠かせません。
一般的なタイプの給湯器の価格相場は15〜20万円、工事価格の相場は3~6万円です。業者によっては、工事費込みの良心的な価格で工事を請け負ってくれるケースもあります。
一方で、相場よりも遥かに高い金額を請求する業者や、見積もりを出してくれない業者には注意が必要です。
また、本体保証や工事保証などを含め、アフターサービスの充実した業者であれば、工事後に不備があっても安心でしょう。
このように、給湯器交換業者は「明朗会計で良心的な料金」かつ「アフターサービスも充実」した業者を選ぶのがおすすめです。
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給湯器の資格に関するよくある質問
最後に、給湯器の資格に関するよくある質問をチェックしましょう。
給湯器の資格は灯油を使う石油給湯器なら不要?
一般家庭で使用する石油給湯器の交換工事に必須となる資格はありません。
ただし、石油給湯器は燃料に灯油を使うため、工事に際しては消防法の決まりを遵守する必要があります。そのため、石油機器技術管理士の資格を持っている方が工事を行うのが無難です。
DIYでの工事は違法ではないものの、技術に自信がない場合には資格を有した業者に工事を依頼しましょう。
ボイラー技士などは給湯器交換に必要な資格?
給湯器交換工事に、ボイラー技士の資格は必須ではありません。
必須となる資格は、LPガスを使用する給湯器の場合「液化石油ガス設備士」です。給湯器の種類に応じて必要な資格を確認し、資格を有した優良業者に工事を依頼しましょう。
給湯器 資格 まとめ
この記事では、給湯器交換に必要な資格について詳しく見てきました。
給湯器交換工事に必要な資格をまとめると、下記のようになります。
- プロパンガスの給湯器交換:液化石油ガス設備士
- 都市ガスの給湯器交換:ガス可とう管接続工事監督者、ガス機器スペシャリスト、簡易内管施工士
- コンセントやアース線などの電気工事:第二種電気工事士
無資格で給湯器交換工事を行うと、違法行為で罰せられる可能性があるだけでなく、ガス漏れや故障などのリスクも高まります。そのため、有資格で技術力の高い、信頼できる業者に工事を依頼するのがおすすめです。
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