「給湯器は壁貫通型給湯器型が良いって聞いたけど本当?」
浴槽が狭いなどの理由から、壁貫通型給湯器への買い替えを検討している方も多いでしょう。
この記事では、壁貫通型給湯器に関して、費用相場やメリット・デメリットを詳しくお伝えします。
壁貫通型給湯器が向いている条件や、交換時のポイントも解説するため、実際に買い換える場合も安心です。
この記事が、給湯器の買い替えに悩んでいる方のお役に立てば幸いです。
目次
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壁貫通型給湯器とは?概要と主要メーカーをチェック
壁貫通型給湯器とは、壁に給湯器本体を貫通させる形で埋め込んで設置するタイプの給湯器です。
壁に給湯器を埋め込むことで、浴槽のスペースを広く確保できます。
メーカーによっては「ホールインワン」や「パックイン」などと呼ばれることもあります。壁貫通型給湯器の主なメーカーは、下記のような大手メーカーです。
- ノーリツ
- リンナイ
- パーパス
- パロマ
他にはハウステックなどのメーカーも壁貫通型給湯器として「カベピタ」シリーズなどを展開しています。
バランス釜の場合、浴槽と給湯器を並列させて設置する必要があるため、浴槽のスペースが狭くなるのが難点です。壁貫通型給湯器に取り替えることで、浴槽のスペースを広く確保できます。
そのため「現在使っている浴槽が小さくて困っている」方に、壁貫通型給湯器はおすすめです。
ただし、壁貫通型給湯器への買い替えが可能なのはBF式・バランス式風呂釜のみである点に、注意してください。
壁貫通型給湯器の工事費込みの交換費用相場は?
壁貫通型給湯器の工事費込みの交換費用相場は15~20万円です。
壁貫通型給湯器の本体価格相場は7~13万円程度であり、バランス釜や壁掛け給湯器に比べると高い傾向にあります。また、給湯器の号数によっても費用は異なります。
号数が大きいほど給湯器の価格は高くなるため、家族人数やライフスタイルに合わせて適切なものを選びましょう。
壁貫通型給湯器の向き・不向き
壁貫通型給湯器は設置できる条件が限られています。壁貫通型給湯器の設置条件の向き・不向きを確認し、壁貫通型に買い替えられるかの参考にしてください。
壁貫通型給湯器は団地向き?
壁貫通型給湯器を団地で設置できるかどうかは、建物によります。現在の風呂釜が下記の条件に該当する場合、団地でも壁貫通型給湯器を設置できる可能性が高いです。
- 四角い煙突の風呂釜
- チャンバー室内設置の風呂釜
バランス釜の場合多くのケースで壁貫通型給湯器への交換が可能ですが、同じ団地内でも棟によって壁貫通型給湯器に買い替えられないケースもあるため、注意が必要です。
団地などの集合住宅にお住いの方は、上記も参考に壁貫通型給湯器に買い替えられるかどうかを確認しましょう。
壁貫通型給湯器はユニットバスに不向き?
ユニットバスの場合、壁貫通型給湯器の取り付けに向かない条件もあるため注意が必要です。
ガス釜の中でも「共有ダクト設置専用バランス釜」だけは壁貫通型給湯器への交換に不向きですが、これは壁貫通型給湯器の設置によって不完全燃焼を起こしやすいためです。不完全燃焼は一酸化炭素中毒にもつながり、人体にとっても非常に危険となります。
「共有ダクト設置専用バランス釜」はユニットバスであれば問題ないという噂もありますが、これは誤りです。
ダクトのコンクリートとユニットバスの間には隙間があり、ユニットバススリーブによって排気ガスの侵入を防ぐケースもあります。しかし、このような部材はほとんどの建物で使われていません。
そのため、ユニットバスでも「共有ダクト設置専用バランス釜」が設置されている所には壁貫通型給湯器を設置しないようにしましょう。
壁貫通型給湯器のメリット3点
続いて、壁貫通型給湯器の主なメリット3点をチェックしましょう。
浴槽を広く使える
壁貫通型給湯器の第一のメリットは、浴槽を広く使えることです。
バランス釜の場合は、浴槽と給湯器を並列させて設置する必要があり、その分浴槽のスペースが小さくなります。壁内および外の空間を有効活用し、給湯器を壁に貫通させて屋外に設置することで、浴槽のスペースを広く確保できます。
このようなメリットのある壁貫通型給湯器は「浴槽が狭くて困っている」方におすすめのタイプです。
大規模な工事が要らない
大規模な工事が要らない点も、壁貫通型給湯器のメリットの一つです。
バランス釜から壁貫通型給湯器に交換する場合、バランス釜の煙突部分が通っている開口部分をそのまま活用できます。
そのため、大規模な工事が不要であり、簡単かつ短時間で工事を終えることができます。種類の異なる給湯器の交換工事は手間がかかりそうなイメージがありますが、「バランス釜→壁貫通型給湯器」の工事は比較的簡単に済ませられるので、安心してください。
メンテナンスの手間が減る
メンテナンスの手間が減る点も、壁貫通型給湯器のメリットです。
バランス釜は点火時のガス漏れや空焚きのリスクが高いです。また、浴槽だけでなく給湯器や浴槽との隙間などの掃除もこまめに行う必要があります。
このような煩わしいメンテナンスの手間から解放されたいという方にも、壁貫通型給湯器は向いています。
メンテナンスの手間が省ける上に浴槽も広く使える壁貫通型給湯器は、一石二鳥です。ただし、水漏れ時の対応には注意が必要なため、後述のデメリットも参照してください。
壁貫通型給湯器のデメリット3点
続いて、壁貫通型給湯器の主なデメリット3点をチェックしましょう。
交流電源100Vが必須となる
壁貫通型給湯器のデメリットは、交換に際して交流電源100Vが必須となる点です。
100V電源を使用することで、浴室内にリモコンを設置して、温度設定や追い焚きなどの操作を簡単に行えます。
しかし、コンセントを確保するために別途電気工事が必要となるケースもあります。住宅によっては施工許可が下りないケースもあるため、注意が必要です。
公営住宅・団地によっては許可が出ない
壁貫通型給湯器への交換は、公営住宅・団地によっては許可が出ない点もデメリットです。
各階の排気トップが1つの空間にまとめて排気されるタイプの集合住宅の場合、給湯器の設置が難しい場合もあります。また、BF式・バランス式風呂釜であれば簡単に壁貫通型給湯器に交換できますが、現在使用中の給湯器や住宅の構造によっては工事許可が出ないケースもあります。
公営住宅や団地にお住まいの方は、あらかじめ壁貫通型給湯器への買い替えが可能なのかを、管理会社に確認しておきましょう。
水漏れ時の対応が大変になる
壁貫通型給湯器のデメリットとしては、水漏れ時の対応が大変になることも挙げられます。
壁貫通型給湯器は、壁内の空間を有効活用して給湯器を設置でき、浴槽のスペースを広く確保できるメリットがあります。一方で、水漏れなどのトラブルの際には壁内もチェックする必要があり、手間がかかる点がデメリットです。
水漏れへの点検や修理は業者に任せるのがおすすめですが、水漏れ箇所によっては費用がかさむことを理解しておきましょう。
壁貫通型給湯器に交換する際のポイント3つ
壁貫通型給湯器のメリット・デメリットが分かりました。
実際に交換工事を行う前には、いくつかのポイントを確認しておく必要があります。必ず確認しておきたい3つのポイントをお伝えします。
浴槽が狭くて不便かどうかをまずはチェック
まずは、浴槽が狭くて不便いかどうかをチェックしましょう。
バランス釜から壁貫通型給湯器に買い換えるメリットは、浴槽のスペースを広く確保できることです。浴槽が狭くて不便だと感じていた方は、壁貫通型給湯器への買い替えが特におすすめです。
しかし、既述のようなデメリットもあるため、壁貫通型給湯器に買い換えるメリットとデメリットを比較して判断してください。
メーカーと機能をチェック
壁貫通型給湯器に交換する際には、メーカーと機能をチェックすることも重要です。
壁貫通型給湯器はリンナイ・ノーリツのシェアが大きいですが、他にも様々なメーカーの製品が存在します。また、一般的なガス給湯器だけでなくエコジョーズなどのエコ給湯器を選ぶことも可能です。
機能面でも、給湯器や追い焚きを自動で行える「オート」タイプか、足し湯まで自動で行える「フルオート」タイプなどを選べます。このようにメーカーと機能面の違いをチェックし、ご自身に合った価格帯と性能の給湯器を購入しましょう。
家族構成・ライフスタイルをチェック
壁貫通型給湯器を選ぶ際には、家族構成・ライフスタイルもチェックしましょう。
家族の人数が増えて浴槽が狭いと感じている場合には、バランス釜から壁貫通型給湯器への交換がおすすめです。ただし、給湯器には16号・20号・24号などの号数があり、号数が大きいほどに一度に使える湯量も増えます。
ただし、号数の大きい給湯器は価格も高くなるため、家族構成やライフスタイルに合った号数の給湯器を選びましょう。
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壁貫通型給湯器のよくある質問
最後に、壁貫通型給湯器のよくある質問をチェックしましょう。
壁貫通型でエコキュートも可能?
エコキュートはヒートポンプ技術で空気熱を利用してお湯を沸かすタイプの給湯器です。
エコキュートの場合、ヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つを屋外に設置する必要があります。
そのため、壁貫通型タイプのガス給湯器以上に屋外のスペースが必要です。
同じエコタイプの給湯器でも、ガス給湯器のエコジョーズはエコキュートほどのスペースを必要としません。
このような給湯器の種類ごとの特性を理解し、自宅に設置できるタイプを導入しましょう。
壁貫通型給湯器 まとめ
この記事では、壁貫通型給湯器について詳しく見てきました。
壁貫通型給湯器とは、壁に給湯器本体を貫通させる形で埋め込んで設置するタイプの給湯器であり、「浴槽のスペースを広く確保したい」方におすすめです。
給湯器の本体価格相場は7~13万円程度であり、エコジョーズなどのエコ給湯器を選ぶことも可能です。
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