「断水になったら、エコキュートは使えないの?どうしたらいい?」
地震などの震災に伴う断水によって、エコキュートはどうすればいいのか不安に思っている方も多いでしょう。
この記事ではエコキュートは断水時にどうなるのか、そしてどう対応すればよいかを解説しています。
また、断水復旧後の対応も分かるため、実際に断水が起こった際の対応に関して一連の流れを理解できます。
この記事が、災害時の給湯器の扱いについて悩んでいる方のお役に立てば幸いです。
目次
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エコキュートは断水時にお湯が使えない!
結論から述べると、エコキュートは断水時にはお湯が使えなくなります。
断水によって蛇口からお湯が出なくなってしまうとともに、追い焚きなどの機能も使えません。
ただし、貯湯タンクの水は非常水として利用可能です。
シャワーや蛇口からお湯は出ない
断水時のエコキュートに関してまず重要なのは、シャワーや蛇口からお湯が出なくなることです。
これは、タンクへのお湯の供給が遮断されてしまうためであり、たとえタンク内にお湯が残っていてもシャワーや蛇口からお湯を使うことはできません。
このように、一旦断水になると、お湯を使ってシャワーを浴びることはできないことを、理解しておきましょう。
追い焚き・お湯張りもできない
断水時には、エコキュートを使った追い焚き・お湯張りなどの機能も使えなくなります。
断水時に追い焚き・お湯張りをしようとすると、エラーが表示されるため、注意が必要です。
例えば、パナソニックの場合には断水時に「ふろ自動」スイッチを押すと、エラーコード『U22:断水異常』が表示されます。
また、お湯張り中に断水した場合にも、同じエラーが表示されます。
このように、断水時にはシャワーのお湯が使えないだけでなく、お風呂を沸かして入ることもできなくなります。
貯湯タンクの水は「非常水」として使える
断水時のエコキュートに関して、例外的に使えるのは貯湯タンク内の水です。
タンク内に水が残っている場合のみ利用可能で、タンク本体の「非常用取水栓」から取り出せます。具体的な非常水の扱い方については、メーカーごとの対応として詳しく後述します。
貯湯タンクの水は飲用には不向きなため、あくまで生活用水として使うことになります。
また、タンク内にお湯が残っていて取り出す場合、かなり高温の可能性もあるため、火傷には注意しましょう。
三菱エコキュート断水時の対応
エコキュートの貯湯タンクの水は、断水時の非常水として使えることが分かりました。
このことを踏まえて、三菱エコキュートの断水時の対応を、順番に見ていきましょう。
ユニットに脚部カバーがついている場合は、下記の作業前に取り外しておきます。
電源レバーを「切」にする
断水時にはまず、エコキュートの電源レバーを「切」にします。
エコキュート本体についている「電源レバー操作窓」を開けた上で、中の「漏電しゃ断器」を確認します。
この漏電しゃ断器のレバーを下に下げることで、電源を「切」にできます。
給水配管専用止水栓を閉じる
電源レバーを「切」にしたら、続いて止水栓を閉じます。
断水時には濁った水が出る場合があるため、給水配管専用止水栓を閉じることで、タンク内に濁った水が入り込むのを防ぎます。
一旦汚れた水がタンク内に入ると、水を全て入れ替える必要があるため、注意が必要です。
また、断水時には蛇口の混合栓を水側にして、蛇口は開けないことも重要です。
非常用取水栓を開けて水・お湯を取り出す
給水配管専用止水栓を閉じたら、非常水を取り出す作業に移ります。
まず、貯湯タンクユニットの逃し弁操作窓を開け、逃し弁のレバーを手前に起こします。これにより、タンクに空気を取り入れます。
次に、非常用取水栓を1〜1回転半回して開け、タンクの水(またはお湯)を取り出します。
あらかじめ、水を受けるためのバケツなどを用意しておきましょう。
取水が終わったら、非常用取水栓を閉めます。ユニットに脚部カバーがついており外していた場合には、カバーを元に戻します。
パナソニックエコキュート断水時の対応
続いて、パナソニックエコキュートの断水時の対応を、順番に見ていきましょう。
ユニットに脚部カバーがついている場合には、下記の作業前に取り外しておきます。
漏電遮断器を「切」にする
まずは、漏電遮断器を「切」にします。
レバーを下に押し下げることで、「切」にすることができます。再び電源を入れる場合には、反対にレバーを上げます。
給水元栓を閉める
続いて、給水元栓を閉めます。
時計回りに回すことで、栓が閉まります。復旧後は、お湯を使う前に混合水栓の水側を開け、汚れた水を逃します。
その上で給水元栓を開け、お湯を使い始めましょう。
逃がし弁レバーを上げる
給水元栓を閉めたら、逃し弁レバーを上げます。逃し弁は、エコキュート本体の上部についています。
非常用取水栓にホースを差し込み水・お湯を取り出す
続いて、市販のホースを非常用取水栓に差し込みます。
ホースの推奨品は、内径15mmの網入り水道用ホースです。また、排水用ドレンチューブが接続されてい る場合は、一旦外してから市販ホースを差し込みます。
ホースを差し込んだ後は、ダイヤルを持ち反時計回りに回すと、水・お湯が出ます。
水・お湯を出している間は、タンク破損を防ぐためにも、逃し弁レバーを下げないでください。
取水が完了したら、ダイヤルを時計回りに回して水を止め、逃し弁レバーを上げ、ホースも取り外します。
エコキュート断水復旧後の対応
断水時にエコキュートのタンク内の水を非常水として使う場合には、既述の手順を守りましょう。
エコキュートの断水時の扱い方としては、復旧後の対応も非常に重要です。
断水復旧後、そのまますぐにお湯を使えるわけではないので、注意しましょう。
給水配管専用止水栓を開ける前に蛇口の水を確認する
断水から復旧したら、給水配管専用止水栓(給水元栓)を開ける前にやるべきことがあります。それは、蛇口の水を確認することです。
断水時によって配管内に汚れた水が溜まる可能性があるため、お湯を使う前に汚れた水を逃す必要があります。
台所などの混合水栓の水側を開けて、水を出します。汚れた水が出なくなるまで十分に水を流してから、水を止めます。
給水配管専用止水栓を開けてお湯を出す
汚れた水を流した上で、給水配管専用止水栓(給水元栓)を開けます。
それから、お湯を使用したい箇所でお湯を出し始めます。お湯が汚れていないことをもう一度確認し、リモコンにエラーが出ていないことや、設定した温度のお湯が出ることを確かめてください。
こうして、断水復旧後でもお湯を元通りに使えるようになります。
エコキュートが断水時に故障したらミズテックにご相談を!
断水時には適切な手順で対応し、非常水を使ったり復旧後にお湯を使ったりしたいものです。
しかし、断水によってエコキュートが故障したり、扱い方を間違えて使えなくなったりするケースもあります。
断水によってエコキュートがトラブルに見舞われた場合には、ミズテックにご相談ください。
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エコキュートの断水時に関するよくある質問
最後に、エコキュートの断水時に関するよくある質問をチェックしましょう。
三菱・パナソニック以外のエコキュートの取水方法は?
今回お伝えした、三菱・パナソニック以外のエコキュートの取水方法も、基本的には同じです。
メーカーによって「給水配管専用止水栓→給水元栓」などパーツの名称が異なりますが、取水の手順はほとんど変わりません。
例えば、ダイキンのエコキュートの取水手順は、下記の通りです。
- 漏電遮断器をOFFにする
- 給水止水栓を閉める
- 逃し弁レバーを上げる
- 非常用取水栓に市販のホースを差し込む
- バケツなどで水を受ける
- お湯を止めて逃し弁レバーを下げる
その他のメーカーのエコキュートの場合にも、今回お伝えした手順を守って取水を行いましょう。
停電時はエコキュートのお湯が使える?
停電時でも、給水が停止しておらずタンク内にお湯が残っていれば、お湯を使うことは可能です。
ただし、時間が経過してお湯が冷めてしまっている可能性も考えられます。
また、温度調節機能やお湯張りなどの機能は電気復旧後まで使えなくなるため、注意が必要です。
故障したら火災保険は適用される?
災害に伴いエコキュートが故障した場合、火災保険が適用される場合があります。
エコキュートは建物に付属した取り外しのできない電気的設備であり、火災保険において「建物」の契約で補償対象です。
そのため、下記のようなケースでは火災保険が適用されます。
- 火災で損害した
- 落雷による過電流で故障した
- 台風による強風で故障した
- 水災により浸水して故障した
ただし、地震によってエコキュートが転倒した場合には火災保険の適用外となります。
地震による損害に備えるには、地震保険への加入が必要です。
また、経年劣化による故障も火災保険で補償されないため、日頃のメンテナンスも重要です。
エコキュート 断水時 まとめ
この記事では、断水時にエコキュートはどうすればよいかについて見てきました。
断水時のエコキュートに関しては、シャワーや蛇口からお湯を使うことはできず、追い焚き・お湯張りもできません。
ただし貯湯タンク内の水は非常水として活用可能なため、適切な手順で取水を行いましょう。
また、断水に伴ってエコキュートが故障した場合には、業者に点検・修理を依頼するのがおすすめです。
ミズテックは最短30分の駆けつけ訪問も可能なため、お気軽にお問い合わせください。