ガス給湯器の凍結が問題になる目安は、外気温が-3℃~-4℃を下回る寒い日。
突然としてお湯が出なくなることがあります。
「お湯側の給湯栓からお湯も水も出ない」、「リモコンにエラーが点滅表示されている」、「お湯はりもおいだきもできない」、こんな症状が現れたらガス給湯器本体の凍結や給湯器に接続されている配管の凍結の可能性が高いと言えます。
「凍結してしまった時の対処方法が知りたい」、「凍結の予防策を教えてほしい」、「修理にいくらかかるのか知りたい」など、皆さまの困っていることや疑問を解消するべく、対処法をまとめました。給湯器の凍結についてお悩みの方は、ぜひミズテックまでお気軽にご相談下さい!
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【対処方法】ガス給湯器が凍結したら
給湯器本体や配管が凍結してしまった場合、基本的には自然解凍、また急ぎでお湯を使いたい場合は正しい解凍法で対処します。解凍に際しては、配管損傷などを起こさないためにも注意事項を必ず遵守しましょう!
万一、凍結による給湯器の故障や配管の損傷が発見された場合は、ミズテックまでご連絡下さい。
凍結時の自然解凍手順
ガス給湯器が凍結した場合は、基本的には自然解凍(推奨)!
給湯器本体内部の水通路や各配管が凍結した場合の解凍は、自然解凍が基本です。
外気温が上がり自然に解凍するまで待ちましょう!
(1)給湯器リモコン(浴室と台所リモコン)の運転スイッチを「切」または「OFF」にします。
※注意:給湯器本体のコンセントは抜かないでください!
給湯器リモコンを設置していない場合は、給湯器本体のガス栓を閉止します。
(2)気温の上昇で自然解凍されるまで待ちます。
(3)頃合いをみてお湯側の給湯栓から水が出ることを確認します。
(自然解凍が確認できたら)
(4)お湯を使用する前に給湯器本体と給水や給湯配管などの各配管から水漏れがないか目視で確認して下さい。
(5)給湯器リモコン(浴室と台所リモコン)の運転スイッチを「入」または「ON」にします。
※給湯器リモコンを設置していない場合は、給湯器のガス栓を「開」にします。
すぐにお湯を使いたい場合の解凍手順
給水元栓や給水給湯配管の露出部分の凍結はぬるま湯での解凍もOK!
自然解凍が基本!とはいうものの、朝の出勤前などは早くお湯を使いたいシーンもありますよね。そこですぐにお湯を使いたい時は、ぬるま湯やドライヤーなどで温めて解凍する方法もあります。ただし、追い焚き配管やドレン配管は自然解凍して下さい。
(1)給湯器リモコン(浴室と台所リモコン)の運転スイッチを「切」または「OFF」にします。
※注意:給湯器本体のコンセントは抜かないでください!
給湯器リモコンを設置していない場合は、給湯器本体のガス栓を閉止します。
(2)台所などの蛇口のお湯側の給湯栓を少し開けておきます。
(3)給水元栓を回します(閉止)
※給水元栓は、給湯器本体下部に「水」のマークが書かれている部分に接続されている給水配管上に設置されています。
<参考:給湯器下部>
(4)凍結箇所によって以下の通りに解凍します。
ちょっとここで豆知識!
給水元栓は凍結が一番に起こりやすい場所です。他の配管と比べると水の通り道が狭いことや、保温材で給水元栓の全てを保護することができないため凍りやすいと言えます。
また、リモコンのエラーコードの点滅表示でも一部の凍結場所を特定することができます。
①エラーコード:632 | 追い焚き配管 |
②エラーコード:290 | ドレン配管 |
給水元栓が回らない(凍結した)場合の解凍手順
(1)タオルを給水元栓のまわりに巻きます。
(2)タオルの上からぬるま湯(30〜40℃)を、ゆっくりかけます。
(3)給水元栓が回るようになったら、家の中の給湯栓(お湯側の蛇口)を閉めます。
(4)タオルを外して、給水元栓のまわりについた水を乾いた布で拭き取ります。
給水元栓は回るが水が出ない(給水や給湯配管が凍結した)場合の解凍手順
(1)露出している配管の部分にタオルを巻きます。
(2)タオルの上からぬるま湯(30〜40℃)を、ゆっくりかけます。
※ドライヤーで温める方法もあります。この場合も直接配管に熱風を当てずにタオルを温める程度にします。
(3)水が流れるようになったら、家の中の給湯栓(お湯側の蛇口)を閉めます。
(4)タオルを外して、配管のまわりについた水を乾いた布で拭き取ります。
(自然解凍が確認できたら)
(5)お湯を使用する前に給湯器本体と給水や給湯配管などの各配管から水漏れがないか目視で確認して下さい。
(6)給湯器リモコン(浴室と台所リモコン)の運転スイッチを「入」または「ON」にします。
※給湯器リモコンを設置していない場合は、給湯器のガス栓を「開」にします。
解凍でやってはいけない方法
以下は絶対にやってはいけません!
- 熱湯をかける
- 電気コード類にお湯をかける
- ガス栓にお湯をかける
- かけたお湯を放置する
熱湯を直接配管にかけること
凍結した配管に直接熱湯をかけると、給湯器や配管の破裂に繋がる恐れがあります。
繰り返しとなりますが、解凍の基本は自然解凍です!
ちなみに凍結により給湯器や配管が破損した際の修理は、たとえ無償保証期間内でも有料修理になります。
給湯器の電気コードやプラグ、コンセントにお湯をかけること
電気コード類が見た目で凍結していたとしても、お湯をかけるとショートや感電、または給湯器の損傷に繋がる恐れがあります。
給湯器のガス栓にお湯をかけること
給水元栓とガス栓は形状が似ているため間違えてお湯をかけてしまうことがないよう十分に注意して下さい。
ぬるま湯をかけたあと、そのまま放置すること
すぐにお湯を使い場合に、タオルにかけたぬるま湯をそのまま放置し、保温材や配管に水が残っていると、外気温が上がらない時間帯は再び凍結する恐れがあるため必ず拭き取って下さい。
修理が必要な場合にかかる費用相場
熱交換器の交換は3万円以上、配管の修理は1万円以上がかかります!
凍結で修理の頻度が高い場所は、給湯器内部の熱交換器(瞬間的に水をお湯に変える部位)と給水配管です。ほぼこの2つと言っても過言ではないでしょう。
そして万一、凍結で修理が必要となった場合、思っている以上に高額な修理費用がかかってしまいます。
■主な修理にかかる費用相場
主な修理箇所 | 費用相場(出張費+技術料+部材) |
熱交換器の交換 | 30,000円~60,000円 ※機種により異なります。 |
給水配管の交換または修理(各配管含む) | 10,000円~20,000円 ※配管の種類や修理箇所によって異なります。 ※接続箇所の増し締めやパッキン交換などの軽微な作業は5,000円~10,000円程度 |
ガス給湯器の凍結ってどういうこと?
ガス給湯器は目安として、外気温が-3℃~-4℃を下回る寒い日に、給湯器内部の水通路や給水給湯配管内の水の凍結が起こりやすくなります。凍結が起こると水の流れが止まるため、「お湯が出ない」、また「おいだきができない」状態になります。
さらに、日が当たりにくい北側に給湯器が設置されている場合や、冷たい風が吹きさらしなるような場所に給湯器が設置されている場合は、より凍結しやすい条件であると言えます。
ガス給湯器が凍結する原因
寒波以外にも外気に直接触れる部分や給湯器を使っていない場合は凍結しやすい!
ガス給湯器が凍結する原因は主に3つです。
- 外気温が-3℃~-4℃を下回る気象条件
- むきだしの配管などが直接外気に触れている
- 給湯器を使用しておらず水の流れがない
寒波の襲来で極端に外気温が下がる場合は凍結のリスクが高くなることは容易に想像できると思いますが、配管を保温する保温材の劣化などによって、保温材に亀裂や割れが起こると、その部分の配管がむき出しなり、配管が外気に触れることで凍結が起こりやすくなります。
また賃貸物件でよく見受けられる凍結現象ですが、空き家や出張などで長期に不在にする場合、その期間給湯器を使用することがなく、水の流れがない状態となります。そのような状態になると給湯器内部の水通路や配管に溜まった水の凍結が起こりやすくなります。
ガス給湯器が凍結するのはどこの部分?
水が通る給湯器内部の水通路と各種配管4つが凍結する!
簡単に言うと、水が通る箇所(給水配管、給湯器本体内の配管、給湯配管、追い焚き配管、ドレン配管)は全て凍結する可能性があります。
- 給水配管:給湯器へ水を供給する配管
- 給湯配管:お湯を台所やシャワーへ供給する配管
- おいだき配管:浴槽のお湯はりやおいだきでお湯を循環させる配管
- 給湯器内部の水通路:給水配管から入水した水をお湯に変換し給湯配管へ送るまでの通路
- ドレン配管:燃焼で発生したドレン水を排出する配管(エコジョーズ給湯器のみ)
ガス給湯器が凍結したらどうなる?
お湯が出なくなる、おいだきができなくなる、さらには配管が破裂することも!
凍結でお湯が出なくなる、またはおいだきができなくなることで生活に支障をきたす恐れがありますが、それだけではなく、水が凍結して膨張することによって給湯器を破損させてしまう、また配管が破裂することも少なくありません。
配管破損後は、凍結した水が解凍されることによってこのように水漏れが発生します。
万一給湯器が破損してしまった、配管が破裂してしまった場合は高額な修理費用がかかります。
【予防】給湯器の凍結を防止するには
事前に天気予報などで寒波の襲来や降雪が予測されている場合は、予め給湯器内部の水通路や配管の凍結を防止する対策が必要です。
比較的暖かい地域でも凍結は起こります。油断せずにしっかりと対策をしておきましょう!
通常の寒さの場合:凍結予防ヒーターとポンプ運転による方法
給湯器に備わっている凍結予防ヒーターと自動ポンプ機能で凍結を予防します!
給湯器は、気温が下がると安全装置が自動的に作動し機器の凍結を防止します。
安全装置とは「凍結予防ヒーター」と「自動ポンプ」の2つを指します。
■凍結予防ヒーターとは
外気温が下がると自動的に給湯器内部の給湯側のみを保温するヒーターです。このヒーターは全ての給湯器に装備されています。ヒーターを作動させるためには、給湯器の電源プラグがコンセントに差し込まれていることが必要です。
※ヒーターが作動する外気温は目安として給湯器周辺が約3℃以下になった時ですが、各メーカーによって異なります。お手元の取り扱い説明書で確認して下さい。
■自動ポンプとは
ふろ給湯器と浴槽を循環させるおいだき配管の凍結を防止するポンプ機能です。
おいだき機能が付いているふろ給湯器のみ装備されています。
自動ポンプ機能はおいだき配管内に残り湯を循環させるため、浴槽の残り湯を循環金具より5cm以上、上にある状態にしておく必要があります。また給湯器の電源プラグがコンセントに差し込まれていることも確認して下さい。
※ポンプが作動する外気温は目安として給湯器周辺が約5~3℃以下になった時ですが、各メーカーによって異なります。お手元の取り扱い説明書で確認して下さい。
ただし、外気温が-15℃以下と極端に低くなる日や、それ以上の気温でも風のある日では、この2つの安全装置が作動せず凍結を防止することができません。
その場合は、後述の「通水による方法」や「水抜きによる方法」で凍結を防止します。
冷え込みが厳しい場合:通水による方法
給湯栓(お湯の蛇口)から水の流れを作っておくと凍結しない!
給湯栓から水が流れていれば、給湯器内部や配管内の水が凍結することはありません。
豆知識
流れている水は移動するエネルギーがあり、凍結しにくいといった性質があります。
■通水による凍結防止手順
(1)給湯器リモコン(浴室と台所リモコン)の運転スイッチを「切」または「OFF」にします。
※注意:給湯器本体のコンセントは抜かないでください!
(2)給湯器のガス栓を閉止します。
(3)浴槽に排水栓をし、お風呂の給湯栓を開けて、直径4mm程度の少量の水を浴槽に流したままにします。また、サーモスタット混合水栓やワンレバーの混合水栓の場合は、温度の設定を最高温度の位置に設定してください。
※台所などの給湯栓を開けても可能ですが、お風呂に水を溜めておくと経済的です。
※凍結防止中にお湯を使う場合は、給湯栓を閉めてから、リモコンの運転スイッチを「入」または「ON」にし、ガス栓を開いてからお使い下さい。
長期間使用しない場合:水抜きによる方法
給湯器内部から水を抜くことで熱交換器の破裂を防止する!
長期不在でブレーカをOFFにする、また給湯器の電源プラグをコンセントから抜く場合は、凍結予防ヒーターが作動しないため、予め給湯器内部の水を抜いて凍結を防止します。
もし給湯器内部の水通路に水が残った状態のままにしておき、通電されていなければ、水の流れがなくヒーターが作動しないため内部で凍結を起こし、熱交換器が破裂してしまう恐れがあります。
■(一例)水抜きによる凍結防止手順
※機種により方法が異なります。詳しくは、お手持ちの機器取扱い説明書をご覧ください。
(1)給湯器リモコン(浴室と台所リモコン)の運転スイッチを「切」または「OFF」にします。
※注意:給湯器本体のコンセントはまだ抜かないでください!
(2)給湯器のガス栓を閉止します。
(3)給水元栓を閉止します。
(4)先に給湯側の水抜きをおこないます。
豆知識
給湯専用給湯器の場合は、給湯側の水抜き栓しかありません。しかしおいだき付き給湯器の場合は、「給湯」と「ふろ」のそれぞれに水抜き栓があります。水抜き栓の位置はお使いの給湯器によって異なります。予め取扱説明書で確認しておきましょう!
給湯栓(お湯側の蛇口)を全て(シャワーなどを含む)開け、「給水水抜き栓」、「給湯水抜き栓」・を開けます。
(5)次にふろ側の水抜きをおこないます。
浴槽の排水栓を抜き、水を完全に排水します。
(6)浴室リモコンの運転スイッチを「入」または「ON」にして、おいだきスイッチを押し、浴槽の循環金具から水(お湯)が出てくることを確認します。
(7)排水が止まったら再度おいだきスイッチを押して(『切』にする)おいだき運転を中止し、もう一度おいだきスイッチを押して(『入』にする)排水運転し、約1分間そのままにしておきます。
(8)排水確認の後、おいだきスイッチを押します(『切』にする)。
※排水運転のまま数分間放置すると表示画面に故障表示が点滅する場合がありますが、異常ではありません。
(9)「ふろ往水抜き栓」、「ふろ戻水抜き栓」、「ポンプ水抜き栓」、「ふろ水抜き栓」、「中和器水抜き栓」を開けます。
(10)給湯器の電源プラグをコンセントから抜きます。
給湯器に関するご相談・交換はミズテックまで
ミズテックは、ガス給湯器の交換をはじめとして、他の業者では消極的な修理までも承っております。
「凍結したらどうしよう」、「凍結対策をしてほしい」、「凍結して困っている」など凍結の不安や対処などは早めにミズテックまでご相談下さい!
■「ミズテック」の基本情報
ミズテック | |
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受付時間 | 24時間365日(電話受付08:00~20:00) |
受付方法 | 電話・FAX・お問い合わせフォーム(E-MAIL)・LINE |
修理費用 | 修理対応可5,000円~ |
その他 | 土・日・祝 対応可 |
給湯器の凍結は、機器や配管の破裂に繋がるリスクが高いため、凍結予防対策がとても大切です!
万一凍結した場合でも最短30分でかけつけ、高度な技術と確かな経験をもって対処いたします。
高い技術力があるからこそ、お客様からのご提案にも対応が可能です!
ガス給湯器についての疑問や悩みごとは、土日祝日でも迅速に対応してもらえるプロの業者「ミズテック」までご相談下さい!
ガス給湯器の凍結に関するよくある質問
冬期に多いガス給湯器の「凍結」に関して、一人でも多くの方のお悩みが解消できるように、よくある質問をご紹介していきます。
もちろん直接ミズテックへのお問い合わせも大歓迎です!
リモコンに「凍結防止」の文字や「雪」のマークが表示されているけど故障でしょうか
このマークは故障ではありません。
冬季は給湯機器本体の凍結を予防するため、ポンプが自動的に作動し、その際にマークが自動的に表示される仕様となっています。
凍結の予防対策はありますか
はい。凍結予防対策は以下の3点です。
- 凍結予防ヒーターと自動ポンプ運転
- 給湯栓から水を出す方法
- 給湯器から水抜きをする方法
詳しくは、前述の「【予防】給湯器の凍結を防止するには」をご覧ください。
保証期間内の凍結による故障は保証対象になりますか
給湯器や配管の凍結による破損の場合は、保証期間内でも有償修理となります。