「おひさまエコキュートって通常のエコキュートと何が違うの?」
給湯器の買い替えに際して、おひさまエコキュートの存在が気になっている人も多いでしょう。この記事では、おひさまエコキュートと通常エコキュートの違いや、おひさまエコキュートの価格相場・主要メーカーをご紹介します。さらに、
- おひさまエコキュートのメリット
- おひさまエコキュートのデメリット
- 各メーカーの人気製品
- 補助金や雨の日の対応
など、おひさまエコキュートを導入する前に必ず知っておきたい重要なポイントをまとめています。エコキュート選びに悩んでいる方は、ぜひ最後までご一読ください。
目次
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おひさまエコキュートとは?通常のエコキュートとの違いを比較
(出典:パナソニック)
おひさまエコキュートとは、地球温暖化防止・カーボンニュートラルの実現に向けて開発され、2022年2月に発売された新型エコキュートです。
従来のエコキュートは、電気料金の安い深夜の時間帯にお湯を沸かしていました。一方、お日様エコキュートは、太陽光発電の余剰電力を利用してお湯を沸かす仕組みです。
2024年1月現在、多くのメーカーがおひさまエコキュートを販売しています。年々、電気代が高騰し続けていますが、給湯器の種類を変えれば光熱費を安く抑えられます。
そんな中で特に注目を集めている給湯器の一つが、「自家消費型のヒートポンプ給湯器」のおひさまエコキュートです。
太陽光発電と合わせて活用することで、日中にお湯を沸かすことが可能となるため「日中のお湯切れに悩まされていた」「残湯量やお湯が沸くまでの時間を気にせず使いたい」という人にもおすすめです。
おひさまエコキュートの価格相場と主なメーカー
おひさまエコキュートの価格相場は、100〜130万円(メーカー希望小売価格)ほどです。主なメーカーは下記の通りです。
- ダイキン
- パナソニック
- コロナ
- 三菱電機
上記の中でも他メーカーに先駆けておひさまエコキュートを発売したダイキン工業製(DAIKIN)のおひさまエコキュートは特に注目を集めています。
ダイキンといえば、エアコン(エアコンディショナー)やキャラクターのぴちょんくんで有名ですが、実はエコキュートにも力を入れている企業です。
他メーカーに比べて水圧が強い点も人気の理由であり、評判がよく信頼できる製品を求めている人にはおすすめです。以下に、各社のおひさまエコキュートがどんな人におすすめなのかまとめました。
- 水圧の強いおひさまエコキュートがいい:ダイキン製 or 三菱電機製
- 価格の安いおひさまエコキュートがいい:パナソニック製
- 安全機能にこだわったおひさまエコキュートがいい:コロナ製
なお、いずれのメーカーも専用アプリを用いて遠隔操作が可能です。子供や高齢者のいる家庭でも安全に省エネ製の高い給湯器を使用したい人は、気になるメーカーのおひさまエコキュートをチェックしてみてはいかがでしょうか。
おひさまエコキュートのメリット4選
おひさまエコキュートは、ダイキンをはじめとする人気エコキュートメーカーからリリースされている、太陽光発電と組み合わせて活用できるエコキュートです。ここでは、おひさまエコキュートを導入する4つの主なメリットを紹介します。
自家発電でお湯を沸かし電気代高騰の影響を受けない
おひさまエコキュート最大のメリットは、電気代高騰の影響を受けない点です。これは、おひさまエコキュートが自家発電で作った電力を使ってお湯を沸き上げるという仕組みのためです。
昨今では、世界的な情勢に影響を受けて電気代の高騰を嘆く声が多く上がっています。特に、オール電化の家庭は大打撃を受けていることでしょう。
電気代は今後も高騰し続ける可能性が高く、電気消費量の削減を目指すうえでは十分な対策とは言えません。。おひさまエコキュートであれば、これまで支払っていた電気代・ガス代などの燃料費を、太陽電池による自家発電でまかなうことが可能です。
特に、「固定価格買取制度」が適用される10年が経過した後(卒FIT)は、売電価格が下がってしまうこともあり、積極的に自家消費しましょう。電気自動車の充電に使うのもかしこい活用法です。
日中の暖かい空気を使うため少ない電力で給湯できる
おひさまエコキュートには、一般的なエコキュートよりも少ない電力で給湯できるというメリットもあります。これは、おひさまエコキュートが日中の暖かい空気を使ってお湯を作るという仕組みのためです。夜間にお湯を沸かす(夜間蓄熱型)場合、水温の低い状態からお湯を沸き上げなくてはならないため、その分の電力がかかります。日中に沸き上げを行うおひさまエコキュートであれば、外気温・水温の高い昼間にお湯を沸かすことで、使用する電力量を抑えられます。
また、一般的なエコキュートであれば、深夜にお湯を作った上で翌日お風呂に入るまでにお湯を保温しなくてはならず、放熱ロスが発生します。おひさまエコキュートであれば、昼間に沸かしたお湯を当日の夜に使うため、使用するまでの時間が短いことから放熱ロスが少なく済みます。
通常のエコキュートでは入れない電気料金プランに入れる
おひさまエコキュートは、通常のエコキュートでは入れない電気料金プランに入れます。従来のエコキュートでは、深夜の電気料金が安く・昼間の電気料金が高いプランに加入することで、夜間(23時〜5時頃)に安くお湯を沸き上げていました。東京電力の「スマートライフプラン」などがこのタイプの料金プランです。
同じく東京電力の料金プランであれば、「くらし上手」というプランに加入できます。このプランの特徴を以下にまとめました。
- 太陽光発電設備とおひさまエコキュートの両方を利用の人のみが対象
- 基本料金が定額で120kWhまでは定額
- どの時間帯でも電気代が一律30.92円/KWh
このようなおひさまエコキュートならではの料金プランを契約すれば、通常のエコキュートよりも節約率を大幅に高められます。
ちなみに、電気代は消費電力量(kWh)に電力料金の単価(円/kWh)を乗じることで計算できます。気になる方は、プランごとに差分を計算してみてください。
断水時など災害時に備えられる
断水時などの災害時に備えられる点もメリットです。おひさまエコキュートは、貯湯タンクに貯めておいたお湯を、断水時などの非常時に非常用生活用水として活用できます。このお湯を貯める機能は、一般的なエコキュートにも備わっているものです。
おひさまエコキュートの使用者が太陽光発電も活用する場合、災害時に電気を使いやすくなったり、蓄電したりすることもできます。このように、おひさまエコキュートと太陽光発電を組み合わせることで、災害時により安心して過ごせる点も大きな魅力でしょう。
おひさまエコキュートのデメリット3選
おひさまエコキュートは、通常のエコキュートに比べてもメリットが多い機器であることが分かりました。一方で、いくつかのデメリットがあるのも事実です。
太陽光発電が必須で初期費用が高い
おひさまエコキュート最大のデメリットは、初期費用が高い点です。おひさまエコキュートの価格は、安いパナソニック製で100万円程度となっています。それに加え、太陽光発電の導入費用として150万円程度がかかります。
しかし、すでに太陽光発電を導入しており、節約率を高めたいというケースであれば、初期費用は安く済むでしょう。また、10年後に元を取れるほどの節約効果があるため、予算が十分にあり長期的な利点を重視する人にも向いています。
取り扱いメーカーや機種ラインナップが少ない
取り扱いメーカーや機種ラインナップが少ない点もデメリットです。おひさまエコキュートは2022年にリリースされたばかりで、まだ取り扱いメーカーも各メーカーのラインアップも少ない状況です。一般的なエコキュートに比べると購入時の選択肢が少なく、吟味した末に断念するという人や好きなメーカーの製品がないため断念するという人もいることでしょう。また、貯湯タンクの容量が370Lと460Lの2種類しかないことや、薄型タイプがリリースされていない点もデメリットです。
お得な電気料金プランを使える地域は限られている
おひさまエコキュートのデメリットとしては、お得な料金プランを使える地域が限られていることも挙げられます。特にお得な電気料金プランの一つに、東京電力が提供する「くらし上手」があります。本プランは、東京電力パワーグリッド管内である下記の地域でのみ利用可能です。
- 栃木県
- 群馬県
- 茨城県
- 埼玉県
- 千葉県
- 東京都(島嶼地域を除く)
- 神奈川県
- 山梨県
- 静岡県(富士川以東)
上記の通り、関東地方でも一部の地域では利用ができず、他の地域ではお得なプランの提供自体が存在しないため、注意が必要です。
しかし、今後おひさまエコキュートの普及が進むにつれて、お得な電気料金プランを提供する電気事業者も必然的に増えていくことが予想されます。現時点でお得な電気料金プランを利用できる人にとってはかなりメリットが大きいので、おひさまエコキュートの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
おひさまエコキュートのおすすめ4選!評判の良い各メーカーの人気製品
お伝えした通りおひさまエコキュートは、2024年1月現在4社からのみリリースされている製品です。選択肢が少ないからこそ、各メーカーの人気製品が気になるでしょう。特に評判がよく、おすすめ度の高いおひさまエコキュートは、下記の通りです。
ダイキン「EQ46XFPV」
ダイキンの「EQ46XFPV」は、他社に先駆けて自然冷媒(CO2)家庭用ヒートポンプ給湯器「おひさまエコキュート」をリリースしたダイキン製の中でも特におすすめ度の高い製品です。2023年3月に発売されたばかりの新モデルであり、下記のようにさまざまな特徴・機能を持つ優れた製品となっています。
- 省エネ基準達成率 97%
- 年間給湯保温効率 3.4
- おゆぴかUV
- パワフル高圧給湯
- ウルトラファインバブル
- 天気予報連動
- 気象警報緊急沸き上げ
- スタイリッシュリモコン
上記のように多機能タイプであるダイキンエコキュート「EQ46XFPV」ですが、天気予報や日射量予報との連動や、気象警報が出た際の緊急沸き上げ機能などは特に心強いでしょう。また、水圧が強い点も魅力です。
ちなみに、ダイキンの公式サイトからはバーチャル体験型ショールームフーハが閲覧できます。気になる方はチェックしてみてください。
また、ダイキンカスタマーセンターでは購入相談等も承っています。
パナソニック「Yシリーズ:HE-Y37KQV」
パナソニックのおひさまエコキュートの中では、Yシリーズ:HE-Y37KQVがおすすめです。Yシリーズ:HE-Y37KQVは、希望小売価格が950,400円と他のおひさまエコキュートに比べて安く、購入代金を抑えたい人に向いています。
そんなパナソニックのおひさまエコキュート「Yシリーズ:HE-Y37KQV」には、下記のような特徴があります。
- 専用アプリ「スマホでおふろ」で遠隔操作
- エマージェンシー沸き上げ(警報発令時に自動で全量沸き上げ)
- AIエコナビ(湯温学習制御)
- キレイキープコート
- コンパクト設計で狭い敷地でも設置可能
- 4本脚耐震設計技術
- 配管洗浄機能
上記のように、狭い敷地でも設置できるなど、給湯の効率性以外にも多くのメリットがあります。また、耐震性も高く、災害時にも安心です。
コロナ「CHP-46AY5V」
コロナのおひさまエコキュートは「CHP-46AY5V」は、コロナならではの技術力を駆使して作られた省エネ性の高い製品です。東京電力エナジーパートナーと電力中央研究所によって共同開発されました。特徴としては、下記のような機能が挙げられます。
- 入浴お知らせ(音声モニター付き)
- 省エネ保温
- 節水モード(ふろ)
- スマートナビリモコンプラス
- コロナ快適ホームアプリ対応
- 貯湯ユニットにステンレス配管を使用
上記の通り、コロナの通常エコキュートで実現できていた多彩な機能と省エネ性をそのままに、太陽光発電と組み合わせて昼間の沸き上げが可能となったのがCHP-46AY5Vです。一般的なエコキュート以上の省エネと節約を図りたい人は、ぜひ導入を検討してみてください。
三菱電機「SRT-B376U-PV」
三菱電機のおひさまエコキュートとしておすすめなのは、SRT-B376U-PVです。SRT-B376U-PVは、省エネ基準達成率102%・年間給湯保温効率(JIS)3.6を達成している製品であり、高い省エネ性を誇ります。その他の特徴としては、下記の通りです。
- 三菱電機家電統合アプリ「MyMU」対応
- フルオートW追い焚き
- 耐震クラスS
- 電力自由化対応
- スマートリモコン
- あったかリンク(脱衣室・浴室の暖房連携)
上記のように、三菱ならではのアプリに対応していたり、暖房とも連携していたりするなど、利便性の高さが魅力となっています。
おひさまエコキュートを導入する際の業者の選び方とは
おひさまエコキュートを導入する際には、業者の選び方が重要です。
なぜなら、おひさまエコキュートはまだリリースされたばかりの新製品であり、価格も高い上に商品ラインナップも少ないためです。おひさまエコキュートの導入に際しては、下記のようなポイントを重視して、信頼できる業者に工事を依頼しましょう。
- 希望するメーカーのおひさまエコキュートを取り扱っている
- おひさまエコキュートの施工実績がある
- おひさまエコキュートと他の給湯器の違いに関して十分な知識がある
- 太陽光発電との併用を含めてお得な使い方を教えてくれる
- サポート体制やアフターサービスが充実している
省エネ性が高く導入するメリットが大きいおひさまエコキュートですが、初期費用の高さなどいくつかのデメリットも気になります。
製品選びに加えて業者選びにもこだわり、暮らし・住まいを豊かにしてくれる快適な住宅機器としておひさまエコキュートをフル活用してみてくださいね。
おひさまエコキュートに関してよくある質問
最後に、おひさまエコキュートに関してよくある2つの質問を見ていきましょう。
おひさまエコキュートを導入すると補助金がもらえる?
経済産業省・国土交通省・環境省が連携して住宅の省エネ化を支援する補助制度「住宅省エネ2024キャンペーン」の事業に、「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業」があります。
おひさまエコキュートは、この補助金制度の対象機器です。したがって、おひさまエコキュートを導入した場合には1台につき最大18万円の補助金を受給できます。(撤去加算額含む)
通常のエコキュートの場合、補助金を受けられるかどうかは機種などによっても異なります。おひさまエコキュートの場合には、メーカーや機種を問わずに受給対象です。
ただし、補助金制度には期限も設けられており、期限内の申し込みが必須です。随時最新情報を確認した上で、期限内に必要な手続きを行いましょう。
詳しくは、経済産業省資源エネルギー庁「給湯省エネ2024事業」のページをご覧ください。
おひさまエコキュートは雨の日にどうすればいい?
おひさまエコキュートは、基本的に晴れた日の昼間に発電および湯沸かしが可能です。雨の日など発電ができない時には、電力会社から電力を買電することになります。なお、晴れた日の昼間であっても、発電量が少ない場合には買電が必要なケースもあります。
なお、おひさまエコキュートは蓄電池との併用も可能です。雨の日が続くシーズンに備えて蓄電池を導入するのも一つの手でしょう。このように、お天気に左右されるなど、おひさまエコキュートにいくつかのデメリットがあるのも事実です。
おひさまエコキュートの特徴を的確に捉えて、お得な活用方法を実践しましょう。
まとめ
本記事では、おひさまエコキュートについて詳しく見てきました。おひさまエコキュートの特徴をまとめると、下記の通りです。
- 太陽光発電と組み合わせて昼間の沸き上げが可能
- ダイキン・パナソニック・コロナ・三菱の4社からリリースされている
- 通常のエコキュートよりもさらに電気代を節約できる
- 価格は100〜130万円程度
現在、電気給湯器やガス給湯器をお使いで給湯器の買い替えを検討している人の中には、省エネ性の高いおひさまエコキュートが気になっている人も多いはずです。
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