「エコワンって聞いたことあるけどどんな給湯器なの…?」
そのようにお悩みではありませんか?
この記事では、「ハイブリッド給湯器エコワンについて」、「エコわんの寿命やお湯の仕組み」、「エコワンのメリット・デメリット」、「エコワンがおすすめな人の特徴」、「エコワン以外のおすすめ給湯・暖房機器」、「エコワンに関するよくある質問」について解説していきます。
エコワンについて悩む人のお役に立てれば幸いです。
早速、解説していきます。
目次
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ハイブリッド給湯器「エコワン」とは?リンナイ製で寿命も長い?
近年では様々なタイプの省エネ性給湯器が注目されていますが、その一つにエコワンが挙げられます。
エコワンは、ガス給湯器メーカーのリンナイが製造・販売している、ハイブリッド給湯器です。
ハイブリッドという名前の通り、ガスと電気の両方をエネルギー源としてお湯を効率よく沸かすことができます。
エコキュートとエコジョーズのいいとこ取りをしたような給湯器であり、オール電化にはしたくないもののエコキュートと同等レベルの省エネ・節約を実践したい人におすすめです。
そんなエコワンの寿命目安は約10年となっています。
初期費用は多くのケースで50万円以上と従来型の給湯器に比べるとやや高めですが、使用湯量の多い人や暖房機能も活用する人にとっては特に節約率が高く、長期的に見るとお得と言えるでしょう。
ハイブリッド給湯器「エコワン」で お湯の仕組みをチェック
エコワンは、ガスと電気の両方を効率よく活用して給湯できる、省エネ性の高い給湯器です。では、エコワンはどんな仕組みでお湯を作っているのでしょうか。
通常のお湯を使用する場合
エコワンで通常時にお湯を使用する場合(キッチンのみやシャワーのみなど)のお湯を作る仕組み・特徴は、下記の通りです。
- ヒートポンプ技術を活用
- 大気熱を取り込んで電気の力でお湯を沸かす
- ガスに比べて節約率が高い
このように、エコワンでは通常時においてエコキュートのようにヒートポンプ技術を活用してお湯を沸かします。
お湯張りや数カ所で使用する場合
エコワンのお湯を作る仕組みは、給湯量によって異なります。お湯張りを行ったり家の複数箇所でお湯を使用したりする場合の仕組み・特徴は、下記の通りです。
- 瞬間式のガス給湯器も用いてお湯を沸かす
- 瞬間式のためすぐにお湯が使え水圧も強い
- ヒートポンプのお湯切れのリスクに対処できる
- 節約率はヒートポンプに劣るがリスクを分散できる
上記の通り、お湯張り時や数カ所でお湯を使用するなど、使用湯量が多い場合にエコワンはガス給湯器も活用します。これにより、ヒートポンプのみで給湯する場合の、お湯切れや水圧のデメリットを克服できる点が大きなメリットです。
ハイブリッド給湯器「エコワン」で暖房の仕組みをチェック
エコワンでお湯を沸かす仕組みを見てきました。続いて、エコワンによる暖房の仕組みもチェックしましょう。エコワンで暖房を活用する仕組みは、ダブルハイブリッドとシングルハイブリッドに分けられます。
ダブルハイブリッド
ダブルハイブリッドでは、暖房機能に関してもガス給湯器とヒートポンプの両方を活用します。具体的な仕組みは、下記の通りです。
- 高温暖房:高温暖房で使うお湯はエコジョーズ(ガス給湯器)で沸かしたものを使用・循環
- 床暖房:床暖房の立ち上がりはエコジョーズで素早く暖める→定常時はヒートポンプで沸かしたお湯を循環させ室温を維持
上記のように、高温暖房ではエコジョーズ(ガス給湯器)の機能のみを、床暖房ではエコジョーズとヒートポンプの両方を活用する点が、ダブルハイブリッドの特徴となっています。
シングルハイブリッド
シングルハイブリッドで暖房機能を使用する際には、エコジョーズで沸かしたお湯のみを使用します。
これは、床暖であっても浴室暖房であっても変わりません。シングルハイブリッドでは、エコジョーズで瞬間的に沸かしたお湯を循環させ、暖房機能による暖かさを維持します。
このように、シングルハイブリッドの暖房では、ダブルハイブリッドと異なりヒートポンプを暖房に使用しないという仕組みになっています。
ハイブリッド給湯器「エコワン」のデメリット2つ
ハイブリッド給湯器エコワンは、暖房機能にも強く、省エネを実践するにはうってつけの機器と言えます。しかし、エコワンにもいくつかのデメリットがあるのも事実であり、すべてのケースにおいてエコワンが最もおすすめというわけではありません。
ここでは、エコワンの主な2つのデメリットについて見ていきましょう。
導入コストが高い
エコワンのデメリットとしては、導入コストの高さが挙げられます。
エコワンの初期費用は約40〜80万円程度であり、これはエコジョーズやエコキュートなど比較されることの多い他の省エネ型給湯器に比べて高い傾向にあります。
エコキュート同様にヒートポンプも活用していることなどから、エコジョーズや従来型のガス給湯器に比べると価格がかなり高いです。一方で、給湯効率が良く日々の給湯コストを安く抑えられる点が魅力です。
従来に比べ約1/3〜1/4ほどに抑えられるケースも多いため、長期的に見るとメリットが大きい給湯器と言えるでしょう。
ただし、節約率は使用湯量や家族の人数、暖房機能を使用するか否かなどによっても異なります。ご家庭にエコワンを導入すべきかどうかは、初期費用の高さを上回る長期的なメリットがあるかどうかで判断しましょう。
使用湯量によっては節約率が低い
エコワンのデメリットとしては、使用湯量によっては節約率が低い点も挙げられます。エコワンはエコキュートとエコジョーズのいいとこ取りをしたような給湯器であり、効率よくお湯を沸かすことができます。
しかし、初期費用の高さに対してどれくらいのメリットがあるかは、使用湯量によっても異なります。使用湯量が少ない場合には節約率が低く、初期投資を上回るメリットを得られないケースもあるものです。たとえば、年間で2〜3万円の給湯コストの節約ができたとしても、寿命目安である約10年間使用しても元を取ることはできません。
一方で、家族人数が4〜5人以上かつ暖房機能もフル活用する過程であれば、初期費用の高さを考慮してもエコワンを活用するメリットは大きいです。このように、エコワンのメリットを享受できるかどうかは、使用湯量なども考慮しなくてはならないでしょう。
ハイブリッド給湯器「エコワン」のメリット3つ
ここまで、リンナイのハイブリッド給湯器エコワンのデメリットを2点見てきました。続いて、エコワンのメリットを3つご紹介します。エコワンの導入を検討している方は、導入後に得られる恩恵として下記の3点をぜひチェックしてください。
給湯機能に加え暖房機能も効率よく活用できる
ハイブリッド給湯器エコワンのメリットとしてはまず、給湯機能に加えて暖房機能も効率よく活用できる点が挙げられます。
エコワンは効率よくお湯を作ることができるため、温水式暖房との相性が良いです。
浴室内暖房や床下暖房などの導入と使用には多くのコストがかかりますが、エコワンで作ったお湯を活用する場合には、かなりお得に暖房機能を使うことができます。
特に、ダブルハイブリッドタイプのエコワンであれば、ヒートポンプを活用してコスパよく作った温水を床暖房に使用できるため、節約率が高いです。また、暖房時にもエコワンが発生する二酸化炭素の排出量は少なく、地球環境に優しい製品である点も魅力と言えるでしょう。
このように、給湯機能に加えて暖房機能も効率よく活用したい人にとって、ハイブリッド給湯器エコワンを使用するメリットは大きいでしょう。
省エネ性が高く光熱費も削減できる
ハイブリッド給湯器エコワンには、省エネ性が高く光熱費の削減につながるというメリットもあります。
エコワンは、ガスと電気のハイブリッド方式を採用することにより、省エネ性が高いのが最大のメリットです。通常時はエコキュート同様にヒートポンプ技術を駆使して大気熱を取り込み、電気エネルギーによって効率よくお湯を沸かすことができます。使用湯量が多い時や貯湯タンクのお湯が切れた際には、ガスを使ってエコジョーズのように瞬時にお湯を沸かせる点も魅力です。
このように、エコキュートとエコキュートのいいとこ取りをしたような仕組みのエコワンですが、それぞれでお湯を沸かす仕組みが従来のガス給湯器に比べると省エネ性・節約率が高いものとなります。
特にエコキュートのようにヒートポンプを使っての給湯は光熱費の大幅な削減につながりますが、お湯を大量に使用する際にもエコジョーズ同様に排気熱を再利用できることから、省エネ性の高さを担保できるでしょう。
このように、従来型の給湯器よりも省エネ性の高さや節約率の高さを得られるという点が、ハイブリッド給湯器エコワンのメリットの一つです。
オール電化とは違い災害に強い
ハイブリッド給湯器エコワンは、オール電化に比べて災害に強いというメリットも享受できます。
オール電化に対応できるエコキュートは、電気のみを使って効率よくお湯を沸かせる利便性の高い給湯器です。
しかし、ガスを使用せず電気のみで稼働するため、電力の供給が止まった際にお湯を沸かせなくなるというデメリットが生じます。確かに貯湯タンク内にお湯が残っていれば非常用生活水として使用することも可能ですが、タンク内のお湯が切れて尚電力の供給が滞っている場合には、不便を被るでしょう。
このような災害時のことを想定すると、ガスと電気の両方を使用するエコワンは、ガスまたは電気単体の供給が停止した際でも安心して使用できるというメリットがあります。このように、災害時に備えたい人にとって、エコワンは心強い存在となるでしょう。
ハイブリッド給湯器「エコワン」がおすすめな人の特徴3つ
ハイブリッド給湯器エコワンには、省エネ性の高さや災害時の心強さなどのメリットがあります。既述のようなメリットを踏まえると、ハイブリッド給湯器「エコワン」がおすすめな人の特徴としては、下記の3つが挙げられます。
使用湯量が多く大幅な節約が見込める人
ハイブリッド給湯器エコワンがおすすめな人としてはまず、普段の使用湯量が多くエコワン導入で大幅な節約が見込める人が挙げられます。
エコワンは、従来型ガス給湯器に比べて年間5〜10万円以上の大幅な給湯コストの削減が見込めるとされる給湯機器です。
しかし、初期費用が高く50〜60万円以上のコストがかかってしまうのがデメリットです。
そのため、家族人数が多く使用湯量が多い人でなければ、初期投資に見合う大幅な節約ができないケースが多いです。
たとえ1〜2人暮らしで暖房機能はほとんど使わず、お風呂に関してもシャワーのみが多いという家庭では、エコワンによる恩恵を受けづらいでしょう。
このことから、使用湯量が多く大幅な節約が見込める人にこそ、エコワンはおすすめと言えます。
太陽光発電や床暖を導入する予定の人
ハイブリッド給湯器エコワンは、太陽光発電や床暖など、その他の設備を導入予定の人にもおすすめです。
エコワンは、太陽光発電や床暖房と組み合わせて使用することで、より高い省エネ性・節約率を実現することができます。太陽光発電・床暖房を組み合わせて活用するメリットは、それぞれ下記の通りです。
- 太陽光発電:昼間も太陽光発電で作った電力を用いてヒートポンプによる給湯を行えるようになる
- 床暖房:エコワンで効率よく作った温水を利用して暖房機能を稼働できる
省エネ性が高いエコワンだからこそ、上記のように太陽光発電や床暖房と組み合わせる価値は高いです。ただし、太陽光発電や床暖房を導入するためには、エコワン単体よりも初期費用がかさむ点がネックとなります。
あくまで、使用電力・使用湯量が多くメリットの多い家庭向けだと言えるでしょう。
ガスと電気の併用で災害時に備えたい人
ハイブリッド給湯器エコワンは、ガスと電気の併用により災害時の安心感を重視したい人にも向いています。ガス単体・電気単体を使用する給湯機器の場合、それぞれの供給が停止した際に、お湯を使えなくなる可能性が高いです。
しかし、エコワンではガスの供給が停止した際にも電気の力のみで給湯が可能ですし、停電時にはガスの力で瞬間式の給湯が可能です。また、平常時においてもこのハイブリッド方式はメリットをもたらします。
それは、使用湯量が多い際やヒートポンプによる給湯がお湯切れを起こした際にも、ガスによってお湯を沸かせるという点です。
この点により、エコキュートのお湯切れというデメリットを克服しているのがエコワンの魅力となっています。
このように、災害時や平常時にガスと電気を併用する機器ならではの恩恵を受けたい人にも、エコワンはおすすめです。
ハイブリッド給湯器「エコワン」以外のおすすめ給湯・暖房機器3選
エコキュート | エコジョーズ | エネファーム | |
エネルギー源 | 大気熱 + 電気 | ガス(排気熱を含む) | ガス(発電も可能) |
初期費用 | 30〜70万円 | 15〜20万円 | 150〜200万円 |
メリット |
・オール電化対応 ・給湯コストを大幅に節約 |
・お湯切れの心配がない ・ガスを使い続けられる |
・給湯だけでなく発電もできる ・暖房機能と合わせてさらに省エネ性アップ |
デメリット |
・広い設置スペースが必要 ・お湯切れの心配がある |
・節約率はエコキュートに劣る | ・初期費用が高い |
ハイブリッド給湯器エコワンを導入すべきかどうかは、ご家庭の使用湯量や使用目的によっても異なります。したがって、エコワンよりも他の給湯機器がおすすめとなるケースも多いです。ここでは、エコワンとエコキュート・エコジョーズ・エネファームを比較しましょう。
エコキュートとエコワンを比較
エコキュートは、正式名称を自然冷媒ヒートポンプ給湯機という、大気熱を取り込んで電気の力で効率よくお湯を沸かすタイプの給湯器です。三菱電機や日立、パナソニックなど様々なメーカーの製品を選ぶことができます。
寿命目安は約10年で、初期費用の相場は30〜70万円です。
ガスを必要とせず電力のみで稼働できるため、オール電化の家庭でも使用できるというメリットがあります。また、従来の電気温水器やガス給湯器に比べて、給湯コストを約1/3〜1/4に抑えることも可能です。
一方で、お湯切れの心配がある点や、ガス給湯器に比べて水圧が弱いという点がデメリットとなります。エコワンは、このようなエコキュートのデメリットを克服している一方で、オール電化ではガス給湯器の部分が使えない点、初期費用がエコキュートより高い点がネックです。
エコジョーズとエコワンを比較
エコジョーズは、正式名称を潜熱回収型ガス給湯器という、従来型では捨てていた排気熱を再利用してお湯を沸かすタイプのガス給湯器です。従来型ガス給湯器に比べて熱効率が80%→95%と大幅に向上しており、ガス代の節約にも繋がります。
寿命目安は約10年で、初期費用の相場は15〜40万円です。エコキュートに比べると節約率は低いものの、初期費用を安く抑えられます。
また、お湯切れの心配がない点や、エコキュートやエコワンに比べて広い設置スペースを必要としない点もメリットです。
エコジョーズは、省エネを実践するにあたりガスを使用し続けたいものの、エコワンやエコキュートほどの初期費用をかけたくない人におすすめと言えます。
エネファームとエコワンを比較
エネファームは、自宅で電気をつくり、お湯も同時につくり出す家庭用燃料電池です。都市ガスまたはLPガスを燃料として電気を作り、その際に発生する熱を活用してお湯を作ることもできます。
寿命目安は約12〜20年で、初期費用の相場は150〜200万円です。
ガス温水床暖房や浴室暖房乾燥機などとの相性もよく、初期費用はかかってもいいから発電も含めて家全体の省エネ性を格段に上げたいという人におすすめです。
一方で、発電機能は必要ないという人や、初期費用をそこまでかけられないという人には、エコワンやその他の省エネ型給湯器の方がおすすめとなっています。
ハイブリッド給湯器「エコワン」に関してよくある質問
最後に、ハイブリッド給湯器エコワンに関してよくある2つの質問をチェックしましょう。
リンナイのエコワンとノーリツのユコアハイブリッドはどっちがおすすめ?
リンナイのエコワンの他に、ハイブリッド給湯器としてはノーリツのユコアハイブリッドもあります。リンナイのエコワンとノーリツのユコアハイブリッドを比較すると、下記のようになります。
ユコアハイブリッド | エコワン | |
メーカー | ノーリツ | リンナイ |
寿命目安 | 約10年 | 約10年 |
仕組み | 電気とガスでお湯を作る(ハイブリッド型) | 電気とガスでお湯を作る(ハイブリッド型) |
暖房機能 | ○ | ◎(ダブルハイブリッドあり) |
その他特徴 |
・3つの安心サポート機能 ・タンク容量は最大160L ・出湯可能量 252L |
・最高クラスの耐震性 ・タンク容量は最大140L ・出湯可能量 224L |
上記の違いを考慮すると、ノーリツのユコアハイブリッドは、タンク容量が大きく出湯可能量も多いというメリットから給湯のみの観点ではエコワンを上回ります。
一方のエコワンはダブルハイブリッド機能が搭載された機種もあることから、暖房と組み合わせる時によりおすすめ度が高いです。このような違いも考慮し、ご自身に合ったハイブリッド給湯器を選びましょう。
エコワンを導入して失敗・後悔する事例とは?
エコワンを導入して失敗・後悔する事例としては、下記1のようなものが挙げられます。
- 使用湯量が少ない・暖房を使用しないため節約率が低く、初期費用を回収できない
- 従来型ガス給湯器より広い設置スペースが必要だが、十分な設置スペースを確保できない
- 初期費用を安く抑えられる業者を後から見つけて、イニシャルコストがかさんでしまった
上記の通り、エコワン導入に際しての失敗例としては、費用やスペースの問題が多く挙げられます。省エネ性の高さや節約できる点など多くのメリットをもたらすエコワンですが、万人に等しくおすすめというわけではありません。
失敗・後悔しないためにも、ご自身に合った給湯機器を適切に判断して購入することが重要です。
まとめ
この記事では、ハイブリッド給湯器「エコワン」について詳しく見てきました。ハイブリッド給湯器エコワンの特徴をまとめると、下記のようになります。
- ガスと電気の両方を用いて給湯
- 床暖房など暖房機能との相性もよい
- 寿命は約10年・初期費用は40〜80万円
- エコキュートとエコジョーズのいいとこ取りができる
上記のように、エコキュートとエコジョーズの両方のよさを行かせるのが、ハイブリッド給湯器エコワンです。省エネ型給湯器を導入したい方は、ぜひエコワンを検討してみてはいかがでしょうか。