「電気温水器はどのタイミングで買い替えたら良いの?」
「その電気温水器を選べばよいかわからない」
このようなお悩みはございませんか?
この記事では、電気温水器を買い替える際の値段相場や買い替えるべきタイミング、最適な電気温水器の選び方についてまとめました。
エコキュートとの違いや各メーカーの特徴まで解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
電気温水器を買い替えるときの値段の相場
4人家族が電気温水器を買い替えるときに必要な費用は、20万〜40万円が相場です。
内訳は電気温水器の本体(460Lタイプ)の価格が約12万〜30万円、工事費が約8万〜10万円となります。
ファミリー世帯と少数世帯、それぞれの費用相場は以下の表でチェックしましょう。
※どちらも給湯専用の電気温水器に交換した場合を想定
電気温水器の標準工事費(約8万〜10万円)は、一般的に次のような作業が含まれています。
- 電気工事
- ふろ配管の接続
- 電力契約の申請
- リモコンの取り付け
- 給水配管や給湯配管の接続
- 既存の電気温水器の撤去と処分
ただし電気温水器の設置が困難な場所だったり、イレギュラーな工事が発生したりすると追加費用が発生する点は理解しておきましょう。
電気温水器は10年経過したら買い替えどき
電気温水器の交換時期に悩んでいる方は、設置から10年が交換の目安です。
電気温水器の寿命は10年〜15年となっていて、10年を越えてくると経年劣化で不調や故障が増えてくるからです。
修理してもすぐに再発したり修理費用が高額になったりするので、交換したほうが結果的に出費も安く済みます。
しかし、電気温水器の在庫がなかったら即日の交換はできないため、故障してから交換となると、数日間お湯が出ません。
不便な生活をする必要がないように、電気温水器の設置から10年が経っていたら故障する前に交換を検討するのが良いでしょう。
電気温水器の寿命が近いときに発生しやすいトラブル
電気温水器の寿命は10年〜15年ですが、利用している環境や使い方によっては短くなることもあります。
次のような故障やトラブルが発生したら、寿命が近いかもしれません。
- 水漏れが起きる
- エラーが頻繁に続く
- お湯が沸かない・ぬるい
- お湯に異物が混入して濁っている
具体的な症状や買い替えるべき理由について解説していきます。
水漏れが起きる
貯湯タンクから水漏れが起きている原因は、給水管や貯湯タンクの腐食、部品の不具合が考えられます。
水漏れを放置していると水道代が高額になったり、お湯の温度が上がりにくかったりします。
また、水漏れが原因で他のところまで腐食が広がってしまうこともあるので、水漏れを発見したら早めに修理または交換を依頼しましょう。
エラーが頻繁に続く
電気温水器のエラーが頻繁に起きている場合、電気温水器の本体の故障または電気系統に不具合が起きている可能性が考えられます。
リモコンにエラーが表示されたら、まずは電気温水器の取扱説明書を参考にして対処法を行いましょう。
何度も同じエラーが発生する場合は、電気温水器の寿命が近い可能性もあります。
お湯が沸かない・ぬるい
いつまで経ってもお湯が沸かない、またはぬるいお湯しか出ない場合は、電気温水器が点火不良を起こしている可能性が考えられます。
正常な電気温水器の場合、100Lほどの水を1時間程度で沸かせられます。
エラー表示が出ていないにも関わらず一晩経ってもお湯が沸かないのは、お湯を沸かす電気ヒーターや制御基板の故障かもしれません。
お湯に異物が混入して濁っている
お湯に異物が混入して濁っている場合は、給水管や貯湯タンク内の腐食が原因として考えられます。
異物の正体はサビで、給水管や貯湯タンクで発生したサビがお湯に混入してしまっています。
サビは鉄分なので多少飲んだ程度では体内に悪影響ありませんが、摂取しすぎると悪影響を及ぼすので飲まないようにしましょう。
給水管や貯湯タンクにサビが発生するのは経年劣化によるものが多いので、買い替えるタイミングともいえます。
電気温水器を買い替えるときの最適な選び方
電気温水器は利用される方の目的や世帯数に合わせて、多くの種類の電気温水器が販売されています。
そのため「何を基準に選んだらいいのかわからない」と悩んでしまう方も多いでしょう。
そのような方に向けて、電気温水器を買い替えるときの最適な選び方を紹介します。
- 給湯タイプ
- タンク容量
- 電気温水器の形
- メーカーの特徴
電気温水器に悩んでいる方は、これから紹介する項目を参考にして最適なものを選びましょう。
給湯タイプ
電気温水器の給湯タイプは「給湯専用タイプ」「セミオートタイプ」「フルオートタイプ」の3つに分けられます。
それぞれの特徴を知って、ライフスタイルに合わせたタイプを選びましょう。
給湯専用タイプ
給湯専用タイプの電気温水器は、お湯を沸かすだけのタイプです。
保温や追い焚きといった機能はなく、お風呂のお湯はりも手動で行う必要があります。
シンプルな機能なので設置工事もかんたんで、費用も安く済むのがメリットです。
「お湯が使えたら十分で、他に機能は必要ない」という方は、給湯専用タイプがおすすめです。
セミオートタイプ
セミオートタイプの電気温水器は、自動でお風呂のお湯はりをしてくれるタイプです。
リモコンでスイッチを押せば、設定した温度と湯量でお湯が自動的に止まってくれます。
ただし追い焚きや足し湯をしたい場合は、手動で行う必要があります
「お湯はりは自動で管理して欲しい」という方は、セミオートタイプがおすすめです。
フルオートタイプ
フルオートタイプの電気温水器は、スイッチひとつで次のような機能をすべて自動で行ってくれるタイプです。
- お湯はり
- 追い焚き
- 保温
- 足し湯
スイッチを押すだけで設定した湯量と温度でお湯が止まってくれるだけでなく、お湯の温度が下がると自動的に追い焚きを行い、お湯の量が少なくなると足し湯も行ってくれるフルスペックタイプです。
設定した温度と湯量を保ってくれるので、最後に入浴する人でも温かくて気持ちの良いお風呂に入れるのがメリットといえるでしょう。
ただし本体価格は高くなり、電気代も他のタイプより高くなりやすいのがデメリットです。
タンク容量
電気温水器のタンク容量は利用する世帯数に対して、余裕のある容量を選ぶのがおすすめです。
タンク容量別の最適な世帯数は、次の表でチェックしましょう。
世帯数 | タンク容量 |
1~2人 | ~300L |
3~4人 | 370L |
4~5人 | 460L |
5~6人 | 550L以上 |
タンク容量を選ぶ際に世帯数だけでなくお正月やお盆、来客などでお湯を使う量が増える可能性も考慮すると良いでしょう。
せっかく大勢が集まる機会に、お湯が切れてしまうのは避けたいですよね。
親族との交流が盛んな方や、休日を利用して頻繁に子供や孫が帰省してくるご家庭の場合は、世帯数よりも大きいタンク容量を選ぶ方がおすすめです。
電気温水器の形
電気温水器の形はメーカーによって変わってくるのですが、基本的に「角型」と「丸型」の2つに分かれます。
角型の電気温水器は長方形の形をしており、配管が電気温水器に内蔵されているタイプです。
配管が劣化する可能性が低く見た目もスッキリしているため、新しく電気温水器を設置するときに人気です。
一方で丸型の電気温水器は円筒のような形をしており、配管は外に出ています。
従来の電気温水器に多いタイプで、交換時に既存の配管がそのまま使えることから丸型を選ぶ方も多いです。
現在設置している電気温水器の形を考慮しながら選びましょう。
メーカーの特徴
電気温水器はさまざまなメーカーから出ているので、それぞれの特徴で選ぶのも良いでしょう。
電気温水器のおもなメーカーは次の5つです。
- コロナ
- 三菱電機
- 長府製作所
- パナソニック
- タカラスタンダード
メーカーごとの特徴や機能、メリットなどを参考にしてお気に入りの電気温水器を見つけましょう。
コロナ
コロナの電気温水器は2ヒーター方式という仕組みを採用しているので、電気温水器のデメリット「お湯切れ」を起こさないのが特徴です。
品質の高いステンレスを貯湯タンクと排水パイプに使用していることから、耐久性能も高くなっています。
【コロナの特徴】
- お湯切れがない
- 耐久性能が高い
- 耐震クラスS対応で地震に強い
- 保温性能が高くお湯が冷えにくい
- 1人暮らしに最適な185Lの容量タイプがある
三菱電機
三菱電機の電気温水器は万が一故障が起きた場合の、速やかな点検や修理が特徴です。
トラブルが起きた場合でも電気メーカー大手のネットワークを発揮して、素早く修理を行ってくれるでしょう。
ラインナップも一人暮らしに丁度いい150Lから家族向けの550Lまであるので、どのような世帯の方でも最適な電気温水器が見つかります。
【三菱電機の特徴】
- 万が一のトラブルでも安心
- 耐震クラスA対応で地震に強い
- 停電時でも貯湯タンクのお湯が使える
- 一人暮らしから大家族まで選べるラインナップ
長府製作所
長府製作所は非常時の対策を豊富に行っているのが特徴です。
耐震クラスはSに対応しており、停電が起きた場合でも停電直前の給湯設定温度に近い温度でお湯が使えます。
また断水が起きた場合でも、かんたんな操作で貯湯タンク内のお湯や水が取り出せます。
【長府製作所の特徴】
- 災害時でもお湯が使える
- 耐震クラスS対応で地震に強い
- ステンレスパイプを使っているので腐食に強い
- スイッチを押すだけで追い焚き配管を自動で手入れしてくれる
パナソニック
パナソニックの電気温水器に採用されている「積層沸き上げ方式」は、他の電気温水器よりも早くお湯が沸きます。
また「ダブル沸き増し機能」が備わっている電気温水器は必要な分のお湯を沸かすため、省エネ効果が高くお湯切れも防いでくれる優れものです。
「おまかせ運転」が備わっている電気温水器は、毎日使用している湯量を学習して最適なお湯の量を沸かすため、光熱費が安く済みます。
【パナソニックの特徴】
- 他の電気温水器よりも早くお湯が沸く
- 選べる給湯圧力で快適なシャワーが実現
- 最適な湯量を沸かすから光熱費が抑えられる
- 台所とお風呂で違う温度のお湯を同時で使える
タカラスタンダード
タカラスタンダードの電気温水器は標準でおたすけコック(非常用水コック)が付いているので、断水が起きた場合でもお湯や水が使えて安心です。
また非常用水を利用する際に沈殿物や水垢が出ないように、おたすけコックは貯湯タンクの高いところに設置してあります。
【タカラスタンダードの特徴】
- 断水時でもキレイなお湯や水が使える
- ワンルーム向けの150Lから560Lまで幅広いラインナップ
- 転倒防止の耐震施工など電気温水器の安全性も考慮している
電気温水器とエコキュートはどっちがお得?
電気でお湯を沸かす他の選択肢として、「エコキュート」があります。
「エコキュートと電気温水器のどちらがお得なの?」という意見をよく見るので、それぞれの特徴について理解しながら比較していきましょう。
電気温水器とエコキュートの違い
電気温水器とエコキュートの違いを以下の項目別に解説していきます。
- 仕組み
- 価格
- 電気代
- 補助金
仕組み
エコキュートと電気温水器の大きな違いは、お湯を沸かす仕組みにあります。
エコキュートは、ヒートポンプ技術を利用してお湯を作ります。 このシステムでは、空気中の熱を捕捉し、それを利用して水を温めます。 これにより、エコキュートは電力消費を抑えつつ、効率良くお湯を供給することができるのです。
一方、電気温水器は、内蔵された電気ヒーターを使用して直接水を加熱します。 家庭用の電気ケトルと非常に似た仕組みです。
水に直接電気エネルギーが適用され、加熱された電熱要素によって水温が上がる仕組みです。 電気温水器は、使用とメンテナンスがしやすい給湯器ですが、エネルギー効率の面ではエコキュートに劣る場合があります。
価格
エコキュートと電気温水器の本体価格にも違いがあり、20万~40万円ほどエコキュートの方が高いです。
エコキュートは技術、機能面に優れており、その分本体価格が高くなりますが、日々の電気代などの運用コストは抑えられます。
一方、電気温水器は比較的シンプルな構造で、価格もエコキュートより低めに設定されていますが、日々の運用ではコストが高くなる傾向にあります。
電気代
同じお湯を沸かす機械ですが、電気代も異なります。これは、お湯を作るための仕組みが根本的に異なるのが原因です。
エコキュートは一度の稼働で多量のお湯を準備することが可能で、一般的な電気温水器に比べてエネルギーの消費を大幅に削減できます。
たとえば、同じ容量のエコキュートと電気温水器を比較すると、エコキュートの方が消費電力は約3分の1に抑えられるとされています。
補助金
補助金に関しても違いがあります。エコキュート導入に際しては補助金が利用できますが、電気温水器は補助金対象外となっています。
2024年時点では、「住宅省エネ2024キャンペーン」が開催され、エコキュートの新設や交換に対して、最大18万円の補助金が設定されています。 この補助金は、年間給湯効率や年間給湯保温効率が2025年度目標基準値を満たす場合に基本額として8万円が交付されます。 さらに、高性能なモデルを選択すると、最大5万円が加算されるため、合計で最大13万円の補助が受けられます。
また、古い電気温水器を撤去してエコキュートを設置する場合、追加で最大5万円の補助が得られ、これが2台まで適用可能です。
エコキュートを導入する際には、補助金制度を活用しましょう。
電気温水器とエコキュートのメリット・デメリット
次に電気温水器とエコキュート、それぞれのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
電気温水器のメリット
- スペースが小さくても設置できる
- 安全性が高い
- 運転音が静か
電気温水器のデメリット
- ランニングコストが高い
- 湯切れが起きる可能性もある
エコキュートのメリット
- ランニングコストが安い
- 環境にやさしい
- 非常時に役立つ
エコキュートのデメリット
- 初期費用が高い
- 大きな設置スペースが必要
それぞれのメリットとデメリットを見て、自分に合った給湯器を選ぶようにしましょう。
電気温水器の買い替えはライフスタイルに合わせたタイプを選びましょう
電気温水器を買い替えるときに必要な費用は、460Lタイプで約20万〜40万円です。
ライフスタイルや家族構成などをふまえて、最適な給湯タイプやタンク容量を選びましょう。
電気温水器の買い替えを検討されているのであれば「電気でお湯を沸かす」という点において同じ機能をもっている『エコキュート』もおすすめです。
エコキュートは本体価格や工事費といった初期費用は高くなりますが、10年使うことを考えると電気温水器よりも安くなります。
今なら最大13万円もの補助金を受け取れるので、お得にエコキュートを手に入れるチャンスです。
エコキュートと電気温水器を比較した記事も、ぜひ参考にしてください。