ディスポーザーは、生ごみを簡単かつ効率的に処理できる家庭用設備として注目されています。
キッチンの排水口に取り付けることで、生ごみを細かく粉砕し排水と一緒に流す仕組みであり、ゴミ出しの頻度を減らしてキッチンを衛生的に保てるのが大きな特徴です。
しかし、導入には設置条件やコスト、地域の規制などの考慮が必要です。
本記事では、ディスポーザーの基本的な仕組みやメリット・デメリット、導入時のポイントをわかりやすく解説します。
ディスポーザーの設置をお考えの方は「ミズテック」へ一度ご相談ください!
目次
ディスポーザーとは?生ごみ処理の仕組みを紹介
ディスポーザーは、台所で出る生ごみを効率的に処理するための装置です。1930年代にアメリカで発明され、日本でも徐々に普及しています。
主にシンク下に設置され、家庭から出るごみの処理を手軽に行えることが特徴です。
ディスポーザーの仕組みは大きく分けて「生物処理タイプ」と「機械処理タイプ」の2種類があります。
生物処理タイプは微生物の力を活用し、自然に有機物を分解する仕組みです。一方、機械処理タイプは回転する刃でごみを粉砕し、排水管を通じて処理します。
それぞれの仕組みについて以下で詳しく説明します。
生物処理タイプ
生物処理タイプのディスポーザーは、微生物の働きを利用して生ごみを分解する仕組みです。ディスポーザー内部に微生物が住む環境が用意されており、生ごみを投入すると、微生物がごみを分解し水やガスに変換します。
分解された物質は排水管を通じて排出されます。
環境への負担が少ない点が特徴です!
分解される際に発生するガスや廃液も自然に戻りやすい成分に変わるため、エコフレンドリーな選択肢とされています。
ただし、微生物が活動できる条件を維持するために、定期的なメンテナンスや特定のごみ以外を投入しない管理が必要です。
機械処理タイプ
機械処理タイプのディスポーザーは、生ごみを物理的に粉砕して排水管へ流す仕組みです。高速回転する金属の刃や砕くための装置を用い、生ごみを細かく粉砕します。
粉砕されたごみは排水とともに流されるため、すぐに処理が完了するのが特徴です!
操作が簡単で即効性がありメンテナンスも比較的容易であるため、一般家庭で広く使用されています。
ただし、骨や硬い種などの粉砕が難しいごみは処理できない場合があるため、投入するものに注意が必要です。環境や配管への影響を抑えるために、設置条件や使用方法を守りましょう。
ディスポーザーの機能別に特徴を紹介
ディスポーザーの性能や使い勝手は、以下の3つの機能によって異なります。
それぞれのポイントを以下で詳しく解説します。
給水方式
ディスポーザーの給水方式は、以下の3種類があります。
処理タイプ | 特徴 |
---|---|
手動給水 | キッチンの水栓を自分で操作して給水する 交換が必要となった場合は、本体のみの交換が可能 |
分岐自動給水 | ディスポーザーを使うと自動で給水される ディスポーザーと一緒にキッチン水栓も交換が必要 |
全自動給水 | ディスポーザーに直結された水栓から自動で給水される 逆流防止装置の取り付けが必須 |
給水方式は本体価格や設置費用が最も低いですが、自分で水を流す手間がかかります。
一方で全自動給水方式は、水が飛び散らず水栓の交換も不要です。利便性は高いですが、設置時に追加工事が必要になるので、事前に費用は確認しておきましょう。
投入方法
ディスポーザーの投入方法は、蓋スイッチ(一括投入)と専用スイッチ(連続投入)の2種類あります。
投入方法 | 特徴 |
---|---|
一括投入方式 | 蓋を閉めスイッチを作動 処理できないごみの誤投入を防ぎやすい |
連続投入方式 | 生ごみを少しずつ連続で投入できる方式 制限なくごみを投入できる |
安全性を重視する場合は、一括投入方式がおすすめです。誤ってスプーンやフォークなど異物を投入してしまっても取り出せるため、万が一の故障や手を入れてケガをするリスクが低く、家庭用として広く採用されています。
一方、連続投入方式は大量の生ごみを処理できるため、家族の人数が多いなど調理頻度の多いご家庭に適しています。
粉砕方式
ディスポーザーの粉砕方式は、主に以下の3種類があります。
粉砕方法 | 特徴 |
---|---|
ハンマーミル方式 | ハンマーで生ゴミを叩き潰して粉砕する 高い粉砕力を持ち、硬い生ごみも処理できる 動作音がやや大きい。 |
チェーンミル方式 | 2本のチェーンで生ゴミを粉砕する 振動・音が少なく、繊維質の生ごみも処理しやすい |
ブレードミル方式 | 回転刃で生ゴミを粉砕する 粉砕部が取り外せて丸洗い可能 静音性が高い |
ハンマーミル方式は、硬い骨や繊維質の多い野菜も問題なく処理できます。
一方、静音性を重視するならチェーンミル方式やブレードミル方式が適しています。選ぶ際は、家庭のニーズに合った方式を検討しましょう。
ディスポーザーに流せるもの・流せないもの
ディスポーザーは生ごみを手軽に処理できる便利な機器ですが、何でも投入できるわけではありません。
適切に使用するためには、流せるものと流せないものをあらかじめ把握しておきましょう!
以下にそれぞれを表で整理しました。
流せるもの | 流せないもの |
---|---|
残飯・麺類・野菜類・果実類・肉類・魚類・ 茶葉・小さな骨・魚の骨・鶏の骨・ アサリ、しじみ等の貝殻・卵の殻・梅干の種・ スイカ・グレープフルーツの皮 | 枝豆の莢・とうもろこしの皮・ カニ・サラダ油等の高温油・ 切花の枝など繊維質の特に強い食品・ 大きな貝殻・大きな骨・ その他、生ゴミ以外のもの |
長く安全に使用するためにも、事前に説明書をよく読み、製品の仕様に合った使い方を心がけましょう。
ディスポーザーを導入するメリット・デメリット
ディスポーザーは生ごみ処理を簡単にする一方で、設置や維持に注意が必要です。以下にメリットとデメリットをまとめます。
メリット | デメリット |
---|---|
・ゴミの量を減らせる ・シンクを清潔に保てる ・悪臭や害虫の発生を抑えられる | ・電気代や水道代がかかる ・設置費用がかかる ・振動や音がする |
メリット
ディスポーザーは日々の生ごみ処理を効率化し、家庭の快適さを向上させるアイテムです。ゴミの量を減らせるため、ゴミ出しの頻度を大幅に削減できます。
生ごみを直接処理することで、シンクを常に清潔に保てるのも魅力です。清潔に保つことで、細菌やカビの繁殖を防ぎ、衛生的なキッチン環境を維持できます。
とくに家庭でのごみ処理に困っている方にとって、便利で快適な生活をサポートします。
デメリット
一方で、ディスポーザーの導入にはコストがかかります。設置費用だけでなく、日常の使用では電気代や水道代が増加する可能性もあるでしょう。
また、運転中の振動や音が気になる場合もあり、環境によってはストレスとなる場合があります。
一部の地域では使用や設置が制限されているため、事前の確認が必要です。
これらの点を踏まえ、自分の生活スタイルや予算に合った選択をしましょう!
ディスポーザーの導入を検討中ならミズテックへご相談ください
ディスポーザーの導入を検討している方は、専門業者への依頼がおすすめです。専門業者に依頼することで、購入から取り付けまで一括で対応できるため、複数業者を手配する必要がなく、費用や手間を抑えられます。
また、経験豊富なスタッフが在籍する専門業者なら、設置場所や使用環境に合った最適な機種を提案し、スムーズかつ安心な施工を提供します。
「ミズテック」では、ディスポーザーの交換を最短即日で対応可能です。お客様のご要望や住環境に合わせて、最適なディスポーザーの選定から設置工事までをワンストップで提供いたします。
まずはお気軽にお問い合わせください!
ディスポーザー設置を検討する際の注意点
ここでは、ディスポーザーを設置する際の注意点を5つ紹介します。
- 地域によって設置できない種類のディスポーザーがある
- 設置する際には届出が必要となる
- 後付けなら排水口のサイズ・排水処理システムの設置場所を考慮する必要がある
- マンション・賃貸住宅の場合には管理会社への許可取りが必要
- 7~10年が寿命(耐用年数)とされ交換が必要となる
地域によって設置できない種類のディスポーザーがある
ディスポーザーは地域ごとに設置基準が異なり、設置できない種類が存在します。
たとえば、東京都23区では、東京都下水道条例施行規程により排水処理装置のない「単体ディスポーザー」の設置は禁止です。
単体ディスポーザーを使用すると、排水中に含まれる有機物が増え、水質汚染や下水道設備の負担増加につながります。
下水処理施設の処理能力が超過する可能性があり、悪臭の発生や環境への悪影響を引き起こす原因となります!
ディスポーザーの設置を検討する際は、地域の条例や規則を確認し、適切な排水処理装置を備えた製品を選びましょう。
設置する際には届出が必要となる
東京都下水道局によると、ディスポーザーを設置する際には、「排水設備計画届出書」や、「ディスポーザ排水処理システムに関する取扱要綱」にもとづいた書類を準備する必要があります。
東京都下水道局への届け出で、必要な書類は次の通りです。
- 排水設備計画届出書
- ディスポーザ排水処理システムの維持管理などに関する計画書(指定様式)
- 規格適合評価書及び認証書の写し
- 維持管理業務委託契約書の写し、または維持管理業務委託契約確約書(指定様式)
- 構造及び保守点検に関する図面、資料など
排水設備計画届出書は、工事着工の7日前までの提出が必須です。提出後に内容の変更または中止がある場合は、別途届け出を行う必要があります。排水設備計画届出書の届け出は、オンラインまたは紙による窓口受付です。
そのほかの書類は、ディスポーザ排水処理システムに関する取扱要綱で定められたものです。各種書類は、東京都下水道局の公式HPでダウンロードできます。
スムーズに設置を進めるためにも、自治体や専門業者との連携を大切にしましょう。
後付けなら排水口のサイズ・排水処理システムの設置場所を考慮する必要がある
後付けでディスポーザーを導入する際には、排水口のサイズや排水処理システムの設置場所を考慮する必要があります。
排水口のサイズが製品と合わない場合、設置できない可能性があるため、事前にマッチングを確認し、適合する製品を選びましょう。
また、排水処理システムの設置には十分なスペースの確保が求められます。設置場所はディスポーザーのタイプによって異なり、生物処理タイプの場合は外構に埋設するスペースが、機械処理タイプの場合はシンク下やキッチン収納部分が必要です。
導入の可否や工事の詳細については、専門業者に現地調査を依頼するのが確実です!
正確な情報をもとに適切な製品選びと設置を進めましょう。
マンション・賃貸住宅の場合には管理会社への許可取りが必要
賃貸住宅やマンションでディスポーザーを導入する場合、管理会社や大家さんの許可を取る必要があります。
賃貸物件では、キッチン設備の変更や追加工事が原状回復義務に影響を及ぼす可能性があります。とくにディスポーザーは排水処理装置を伴うことが多く、建物全体の排水設備に負担をかける可能性があるため、管理規約で設置が禁止されている場合もあるでしょう。
許可を得る際には、具体的な製品情報や設置計画を説明し、設備への影響が少ないことを納得してもらうことが重要です。
管理会社の許可を得ずに設置をおこなうと、トラブルや撤去を求められるケースもあるため、慎重に進めましょう!
7~10年が寿命(耐用年数)とされ交換が必要となる
ディスポーザーの寿命は一般的に7~10年が目安です。
パーツごとの寿命は以下の通りです。
部品名 | 耐用年数 |
---|---|
モーター | 7年 |
回転刃 | 5年 |
固定刃 | 5年 |
ジョイント | 5年 |
オイルシール | 5年 |
制御盤 | 5年 |
各種パッキン | 5年 |
状態が悪いまま使い続けると、深刻な症状につながる可能性もあるため、7~10年を目安に交換をおすすめします。
- 異音がする
- 振動が大きい
- 水漏れする
- 排水がうまくいかない
- 異臭がする
これらの症状が見られた場合、寿命が近づいている可能性が高いため、早めの交換を検討しましょう。
設置後もディスポーザーの機能を正常に保つためにメンテナンスが必須
ディスポーザーを長く快適に使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。日々の使い方やセルフケアが寿命を左右するだけでなく、専門業者への相談も必要な場合があります。
ディスポーザーの耐用年数はおよそ7〜10年程度が目安ですが、メンテナンスを怠ると不具合が早く発生し、寿命を迎える前に交換が必要になることがあります。
使用後に処理室をブラシで軽く洗浄するだけでなく、生ゴミを入れないすすぎ運転や酢氷を使った洗浄を行うと、ニオイや汚れを防ぐ効果もあるでしょう。
ディスポーザーは頻繁に使用すると内部をきれいに保ちます。長期間使わないと、動作不良やニオイの原因になるため、毎日の使用が最良のメンテナンスと言えるでしょう。
ディスポーザーの使い方
ディスポーザーの基本的な使い方は製品によって多少異なりますが、一般的な手順は以下のとおりです。
- 水を流しながら生ゴミを投入する
- ふたを閉める
- スイッチを入れて粉砕する
製品によって、スイッチを入れることで連続的にごみを粉砕する「連続投入方式」と、ふた自体がスイッチとして作動する「バッチフィード方式(一括投入)」の2種類があります。
それぞれの特徴を理解し、正しく操作しましょう。
また、使用時には生ゴミを詰め込みすぎないよう注意してください。
ディスポーザーに関してよくある質問
ここからはディスポーザーに関してよくある質問を紹介します。
ディスポーザーを導入するなら戸建てとマンションのどちらがおすすめ?
ディスポーザーを導入するなら戸建てがおすすめです。
戸建てでは設置スペースや排水設備の自由度が高く、導入に必要な工事のハードルが低いためです。自治体のルールに従えば比較的スムーズに導入できるでしょう。
一方でマンションでは、管理規約で設置が禁止されている場合があり、許可を得る手続きが必要になる場合があるので、戸建てがおすすめです。
ディスポーザーはゴキブリの侵入経路になる?
ディスポーザーがゴキブリの侵入経路になることはありません。
内部に侵入できない構造であり、排水口部分にはゴミを細かく粉砕する仕組みが備わっています。
また、定期的に清掃を行えば、シンク周りを清潔に保つことができ、害虫の発生も防げます。
むしろディスポーザーを適切に使用することで、ゴキブリが好む生ごみの蓄積を防ぐ効果があります!
後悔しないディスポーザー導入にはよく検討することが大切
ディスポーザーの導入は、日々の生活を快適にする一方で、設置場所や費用、地域のルールなど考慮すべき点が多くあります。
後悔しないためには、ディスポーザーの仕組みや種類、設置に必要な条件を理解し、十分に検討しましょう。
とくに、排水処理システムの要件や自治体の規則を事前に確認しておくことで、スムーズな導入が可能になります。
わからない点があれば、専門の業者に相談しながら進めることをおすすめします。プロのアドバイスを受けることで、自宅に最適なディスポーザーを選び、正しく設置できるはずです。
ディスポーザーの導入でお困りの際は、ぜひ「ミズテック」へお問い合わせください。専門スタッフが丁寧にサポートし、安心してお使いいただける環境を提供します。まずはお気軽にご相談ください!