電気温水器からエコキュートに交換することで、電気代を大幅に抑えられます。
エコキュートは、大気中の熱を利用してお湯を沸かす仕組みのため、ヒーターで直接水を加熱する電気温水器よりも、消費電力が少ないためです。
この記事では、電気温水器からエコキュートへの交換費用の総額、選び方、注意点などを解説しています。
電気温水器からエコキュートに交換する前に抑えておくべき情報がすべて含まれていますので、ぜひ最後までお読みください。
ミズテックでは、電気温水器からエコキュートへの交換はもちろん、ご相談や無料見積もりも承ります。お気軽にご連絡ください。
目次
電気温水器からエコキュートへの交換を検討したいタイミングはいつ?
一般的に電気温水器の寿命は、10年程です。
10年以上使用すると、お湯を沸かすヒーターの劣化やタンクの腐食などが進み、以下のような不具合が発生しやすくなります。
- お湯だけでなく水も出ない
- お湯の減りが早い
- お湯が沸かない・温度が低い
- 水漏れしている
- お湯にさびが混じる
- 異臭・異音がする
- エラーが頻発する
そのまま使い続けると、突然お湯が使えなくなる可能性があります。
安心して使い続けるためにも、不具合の症状が出ている場合は、10年が経過していなくても交換を検討しましょう。
電気温水器からエコキュートへ交換すると光熱費(電気代)が安く抑えやすい
家計の負担を少しでも軽くしたいとお考えなら、電気温水器からエコキュートへの交換がおすすめです。
エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプユニットを使用しているため、電気温水器に比べて約3倍ものエネルギーを生み出せます。
結果、電気温水器よりも電気代を大幅に抑えられます。
以下は、パナソニック製エコキュートの地域別の年間ランニングコスト一覧です。
地域 | エコキュート 費用目安(年間) | 電気温水器 費用目安(年間) | 価格差 費用目安(年間) |
---|---|---|---|
北海道電力 | 57,600円 | 197,000円 | +139,400円 |
東北電力 | 48,000円 | 188,000円 | +140,000円 |
東京電力 | 37,200円 | 157,000円 | +119,800円 |
北陸電力 | 42,000円 | 166,800円 | +124,800円 |
中部電力 | 25,200円 | 101,000円 | +75,800円 |
関西電力 | 20,400円 | 87,600円 | +67,200円 |
中国電力 | 43,200円 | 176,000円 | +132,800円 |
四国電力 | 44,400円 | 193,000円 | +148,600円 |
九州電力 | 20,400円 | 85,200円 | +64,800円 |
沖縄電力 | 27,600円 | 91,200円 | +63,600円 |
地域によっては、ランニングコストを4倍も抑えられるため、電気代を安くしたい方にとってエコキュートは魅力的な選択と言えるでしょう。
電気温水器からエコキュートへの交換にかかる費用相場
エコキュートへの交換費用の相場は、本体価格と工事費用を合わせて、約40万円~70万円です。
項目 | 費用相場(税込) |
---|---|
エコキュートの本体価格 | 30~50万円 |
工事費 | 10~20万円 |
合計(工事費込み) | 40~70万円 |
上記は費用相場のため、設置状況や地域、業者によって異なる場合があります。
エコキュートの本体価格
エコキュートの本体価格の相場は、30万~50万円程です。容量や機能、メーカーによって価格は異なります。
同じエコキュートでも、タンク容量が大きかったり、自動湯はりができるフルオートタイプだと高額になります。
以下は、主要メーカー本体の価格相場です。
メーカー | 本体費用相場(税込) |
---|---|
パナソニック | 40~50万円 |
三菱電機 | 30~40万円 |
日立 | 30~40万円 |
ダイキン | 30~35万円 |
メーカーによっても価格帯が異なるため、複数のメーカーを比較検討することが大切です。
エコキュート取り付けの工事費用
エコキュートの取り付けには、10万円程の標準工事費と必要に応じた追加工事費が発生します。
標準工事は、以下の流れで行います。
工事概要 | 工事内容 |
---|---|
電気温水器の撤去 | 電気温水器を取り外します。 |
エコキュートの設置 | 新しいエコキュートの搬入と設置・アンカー止め(エコキュートの固定)を行います。 |
配管工事 | 給水管や給湯管を接続します。 |
電気工事 | 電気配線工事を行う。 |
試運転 | エコキュートが正常に動作するかを確認します。 |
上記は、エコキュートの種類に関係なく必要な標準工事ですので、追加費用はかかりません。
ただし、お住まいの状況によっては以下の追加工事が発生します。
工事概要 | 工事内容 | 費用相場 |
---|---|---|
電気温水器の処分 | 電気温水器を取り外し、処分します。 ※業者によっては処分費用も標準工事に含まれます。 | 10,000円~20,000円 |
配管・配線延長工事 | 設置場所が給水管や給湯管から離れている場合は、延長工事が必要です。 | 1,000~2,000円(1m) |
分電盤交換 | 分電盤が200Vに満たない場合は、交換が必要です。 | 35,000~60,000円 |
特殊搬入 | 搬入経路に十分なスペースがないなど、搬入にクレーンやユニック車(クレーン搭載のトラック)が必要な場合。 | 10,000~100,000円 |
状況によっては、追加工事費も含め10~20万円程かかるケースがあります。
事前見積もりで、本体価格だけでなく工事費も含めた金額をしっかりと確認しておきましょう。
電気温水器から買い替えるエコキュートの選び方
最適なエコキュートを選ぶために、以下4つのポイントを押さえておきましょう。
家庭の使用人数に合った容量(号数)を選ぶ
エコキュートのタンク容量はL(リットル)で表され、数字が大きいほど、一度にたくさんのお湯を沸かせます。
家族の人数と容量の目安は以下の通りです。
家族人数 (目安) | 容量 |
---|---|
2~4人 | 195~300L |
3~5人 | 370L |
4~7人 | 460L |
5~8人 | 550~560L |
※メーカーによってエコキュートの容量は異なります。
容量が小さいと湯切れのリスクが高まり、ランニングコストが増加する可能性があります。
設置スペースや使用頻度に応じて適切な容量を選びましょう。
希望の機能を備えたタイプを選ぶ
エコキュートの給湯方式には、「フルオート」「セミオート」「給湯専用」の3つのタイプがあります。
タイプ | 機能 |
---|---|
フルオート | 追いだき機能や自動保温機能付きで、お湯の温度や量を一定時間自動的に維持できます。 |
セミオート | 自動湯はりは可能ですが、保温機能はありません。 手動でさし湯をする必要があります。 |
給湯専用 | 設定した温度のお湯が出ます。 |
家族が多かったり忙しいご家庭は、フルオート、セミオートがおすすめです。
コスト重視の方は、最低限の機能を備えた給湯専用が適しています。
予算や使用頻度を考慮して検討しましょう。
買い替える予算内に工事費込みの本体価格が収まる製品を選ぶ
エコキュートは本体価格だけでなく、工事費用も考慮して製品を選ぶ必要があります。
予算に合わせて、本体価格と工事費用のバランスを考えましょう。
いくら、購入後に電気代のランニングコストを抑えられても、交換費用で家計をひっぱくしてしまったら意味がありません。
特に、エコキュートの設置環境によっては、追加工事が発生するため、見積りをしっかりと出し最初から総額を把握するのが必要です。
使用環境に適した仕様の製品を選ぶ
寒冷地や海岸線に近い地域でエコキュートを設置する場合、環境に適した製品を選ぶ必要があります。
北海道など気温が低い地域ですとエコキュートの効率が低下したり、凍結して使用できない可能性があるためです。
マイナス10度を下回る地域では、凍結防止ヒーター付属のエコキュートを選びましょう。
同様に、海岸線に近い地域では潮風によってエコキュートの部品が腐食し、故障の原因となります。
耐塩害仕様のエコキュートを使用することで、屋外設置でも問題なく使用できます。
ただし、ほとんどのメーカーで耐塩害仕様のエコキュートは受注発注となり、納品まで1~3ヶ月かかるため、注意が必要です。
電気温水器からエコキュートへ買い替える時は補助金が使える
国が実施している「給湯省エネ2025事業」では、エコキュートの設置費用の一部を補助してもらえます。
相場が40~70万円と、安くない価格のエコキュートですが、補助金の使用で最大13万円受け取り可能です。
さらに、電気温水の撤去費用として1台につき4万円の補助金が加算されるため、撤去費用も含めると最大17万円の費用負担を軽減できます。
ただし、補助金を受け取るには、国の提示条件を満たすエコキュートと、補助事業者として事前登録されている業者からの購入が必須です。
現時点(2025/1/23)では、補助金交付申請期間は発表されていません。
が、例年通りだですと2025年3月末から開始されるので各自で確認してくださいます。
予算には上限があるため、検討されている方は小まめに公式サイトをチェックしておきましょう。
電気温水器からエコキュートへ交換をお考えならミズテックへご相談を!
電気温水器からエコキュートへの交換は、専門業者に依頼することをおすすめします。
専門業者に依頼することで、適切な機種選び、設置工事、アフターサービスを受けることが可能です。
給湯器交換専門のミズテックは、エコキュートの販売から設置、修理、メンテナンスまでワンストップ対応しています。
経験豊富なスタッフが、お客様のニーズに合ったエコキュート選びから設置工事まで、丁寧にサポートします。
お見積もりやご相談は無料で承りますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
電気温水器からエコキュートへ交換する際の注意点
電気温水器からエコキュートへの交換には、いくつか注意点があります。不要なトラブルを避けるためにも、事前に確認しておきましょう。
- 賃貸(マンション)住まいなら管理会社へ事前の許可取りが必要
- 設置時に電気工事と電力会社への切り替え申請が必要なことがある
- 電気温水器よりエコキュートの方が広い設置スペースが必要
- 工事の騒音・エコキュートの運転音が周囲に迷惑をかけないか配慮する
- 交換後も定期的なメンテナンスを実施する必要がある
賃貸(マンション)住まいなら管理会社へ事前の許可取りが必要
賃貸住宅の場合、エコキュートの設置には、大家さんや管理会社の許可が必要です。
無断で設置してしまうと、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
事前に賃貸契約書を読んだり、管理者へ相談するなどして、エコキュートの設置が問題ないか確認しておきましょう。
特にアパートやマンションの場合、設置スペースが狭くなる傾向があるため、サイズや重さが、ほかの住民や建物に負荷を与えないか注意すべきです。
設置時に電気工事と電力会社への切り替え申請が必要なことがある
エコキュートの設置には、電気工事が必要になる場合があります。
エコキュート専用のブレーカーを設置したり、配線を新設するなどの作業が発生するためです。
さらに、設置場所によっては分電盤やブレーカーの交換が必要なケースもあります。
電気工事には、別途費用がかかり、大掛かりな工事だと工期が延びる可能性もあります。
また、設置時に季節別時間帯別電灯など、電力プランの変更が必要な場合もあります。
エコキュートは深夜電力を利用してお湯を沸かすことで、電気代を節約できるためです。
業者によっては、電力会社への切り替え申請も代行してもらえます。
電気温水器よりエコキュートの方が広い設置スペースが必要
エコキュートは電気温水器に比べて、約2倍のスペースが必要です。
電気温水器はタンクのみですが、エコキュートは、「貯湯タンク」と「ヒートポンプ」の2ユニットで構成されています。
特に、集合住宅やマンションでは、ほかの住民の迷惑にならないよう注意しましょう。
設置場所によっては、配管の延長工事が必要な場合もあります。どうしても設置スペースの確保が難しい場合は、薄型やコンパクトタイプのエコキュートも選択できます。
工事の騒音・エコキュートの運転音が周囲に迷惑をかけないか配慮する
エコキュートの設置作業や運転音が、近隣住民に迷惑をかけないよう配慮しましょう。
設置工事では、電気や配管工事が発生するため、一時的に大きな音が出る可能性があります。
事前に、工事日程を近所へ伝え、理解を得ることでご近所トラブルを未然に防ぐことが可能です。
また、ヒートポンプユニットファンの運転音は低周波音のため、静かな環境では音が気になる場合もあります。
特に足場が不安定な場所に設置すると、振動音が大きくなってしまいます。
運転音について不安がある場合は、事前に設置業者へ相談して設置場所や防音対策についても検討しましょう。
交換後も定期的なメンテナンスを実施する必要がある
エコキュートは、定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスを怠ると、故障や寿命低下につながる可能性があります。
以下、メンテナンスを定期的に行うことで故障リスクを軽減し、給湯効率を長く維持できます。
メンテナンス内容 | 頻度 | 方法 |
---|---|---|
ふろ配管の洗浄 | 日常的 | 配管内の水を約10Lで洗い流す。 ※フルオートタイプのみ |
リモコン・貯湯ユニット・ヒートポンプユニット | 日常的 | 乾いた布で汚れを拭き取る。 |
循環口 | 日常的 | フィルターを取り外し水洗い。 |
洗剤液でのふろ配管の洗浄 | 半年に1回 | 洗浄剤を使用して清掃する。 |
貯湯ユニット内部の洗浄 | 半年に1回 | タンク底の汚れを清掃する。 |
逃し弁や水漏れ確認 | 半年に1回 | 水の出力と止まるかを確認する。 |
漏電遮断器の動作確認 | 半年に1回 | ON/OFFになるかを確認する。 |
上記メンテナンスのほか、お湯の出が悪い、エラーコードが頻発するなどの不具合がある場合、早めに点検や修理を依頼することで、エコキュートを長く快適に利用できます。
予算が厳しいなら電気温水器からエコキュートへ無理に交換する必要はない
エコキュートへの交換は、電気代削減や補助金活用などのメリットも多いですが、初期費用が40~70万円と高額で設置スペースも必要となるため、無理に交換する必要はありません。
その場合は、電気温水器の買い替えを選択肢に入れても良いでしょう。
電気温水器を買い替える場合の費用は、工事費も含めて20~40万円程です。
また、電気温水器の寿命は、10年程です。
不調があるにも関わらず、そのまま使い続け交換を先延ばしすると、故障のリスクが高まり修理費用が高くなる可能性もあります。
初期費用とランニングコスト、ライフスタイルも考慮し、ご家庭にあった最適な選択をしましょう。
補足|電気温水器とエコキュートの仕組みの違い
電気温水器とエコキュートの主な違いは、給湯方法です。
どちらも、電気でお湯を沸かす仕組みですが、エコキュートはヒートポンプを利用して空気中の熱を取り込み、省エネ効果が高いのが特徴です。
一方、電気温水器は電熱ヒーターで直接水を加熱するため、消費電力が高くなります。
特徴 | 電気温水器 | エコキュート |
---|---|---|
熱源 | 電熱ヒーター | ヒートポンプ |
消費電力 | 高い | 低い |
電気代 (ランニングコスト) | 高い | 安い |
設置スペース | 狭いスペースでも設置可能 | 広いスペースが必要 |
寿命 | 約10年 | 約10年 |
補助金 (給湯省エネ2025事業) | なし ※撤去費用補助のみ | あり |
電気温水器からエコキュートへ交換をご希望なら一度お問い合わせください
電気温水器からエコキュートに交換することで、年間の電気代を3分の1と大幅に節約できます。
交換を検討する際は、家族構成やライフスタイル、住宅環境に合った容量や機能のエコキュートを選びましょう。
工事内容によっては、追加費用がかかり初期費用がかさむ場合があります。
初期費用は高額ですが、ランニングコストが低いため、長く使用するほどお得になります。
さらに、補助金制度を活用すれば、交換費用の負担を軽減することが可能です。
また、エコキュートは、設置スペースの確保や運転音の配慮、定期的なメンテナンスが必要です。
予算や設置環境が合わない場合は、電気温水器の買い替えも選択肢として検討しましょう。
エコキュート、電気温水器の買い替えをご検討の方は、ぜひミズテックにご相談ください。
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