家庭でお湯を使う際に必要な給湯器は、我々の生活になくてはならないものですが、引っ越しや家族が増えるタイミングで交換する方も多いと思います。
しかし、交換するタイミングで以下のように悩む方が多くおられます。
「20号給湯器ってどのような性能があるの?」
「我が家は20号と24号、どちらの給湯器が合っているのだろう?」
この記事では、20号給湯器と24号給湯器の違いを明らかにし、それぞれがどの家族構成に適しているかを詳しく解説します。この記事を読めば、あなたの家族構成に適した給湯器のサイズがわかりますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
20号給湯器は2人家族が快適に過ごせるサイズ
20号給湯器は、2人家族での日常使用には十分な能力を持っています。基本的な性能を以下にまとめたので、見ていきましょう。
20号給湯器の基本性能
20号給湯器の基本的な性能は、以下の通りです。
性能項目 | 説明 |
容量 | 20リットル/分のお湯供給能力 |
タイプ | ガス給湯器、電気給湯器など |
サイズ | コンパクトでスペースを取らない設計 |
機能性 | 追い炊き機能、エコ機能などが選べる |
20号給湯器は、水温 + 25℃のお湯を1分間に20リットル出せる給湯器です。号数は、給湯器が1分間に供給できるお湯のリットル数を指します。
2か所同時にお湯を出してもストレスを感じない湯量が出るので、2人家族で台所とシャワーを同時に使う程度であれば、不便なく生活できるでしょう。
給湯器にはガス式と電気式があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。ガス式は加熱速度が速く、大量のお湯を迅速に供給できる点が魅力です。一方、電気式は設置が容易で、メンテナンスの手間が少ないという利点があります。
また、サイズもスペースを取りすぎないサイズなので、都市部のアパートやマンションに住む人にとっても選びやすいモデルです。
現代の給湯器は多機能で、追い炊き機能付きやタイマー設定と温度調整が可能なモデルなど、使用する際の利便性が向上しています。
20号給湯器はコンパクトなサイズと効率的な性能で、少人数の家族にとって理想的な選択です。
同時に利用しなければ16号給湯器でも不便はない
16号給湯器は1人暮らしの方におすすめですが、生活スタイルによっては2人家族でも不便さは感じないでしょう。
16号給湯器は1か所でお湯を使う分には十分な能力を持っているため、お風呂と台所などで同時にお湯を利用しなければ快適に利用できます。20号給湯器よりも小さいのでエネルギーの消費量が少なく、運用コストも抑えられます。
2人同時にお湯を使わない生活スタイルであれば16号給湯器、調理している間にお風呂に入るといった機会が多いのであれば、20号給湯器がおすすめです。
4人家族はどっち?給湯器の20号と24号の違い
給湯器を選ぶ際、家族の人数や生活スタイルに合わせた容量の選定が重要です。一般的に、2人家族には20号、3人以上の家族には24号が望ましいとされています。
以下の表で、2つのサイズの給湯器にどのような違いがあるか見ていきましょう。
項目 | 20号給湯器 | 24号給湯器 |
お湯の供給量 | 20リットル/分 | 24リットル/分 |
推奨家族数 | 2人家族 | 3人以上の家族 |
同時使用の快適性 | 限定的(小規模使用に適合) | 高い(多点利用に適合) |
エネルギー消費 | 比較的低い | やや高い |
設置スペース | コンパクト | やや広め |
コスト | 比較的安価 | やや高価 |
4人家族の場合、お風呂や台所、洗面所などで同時にお湯を使用するシーンが増えます。同時使用の場合、20号給湯器ではお湯が十分に供給されないことがあり、冬場などはお湯がぬるくなる可能性が高いです。
20号給湯器に比べて、24号給湯器は1分間に4リットル多くお湯を供給できます。現状20号給湯器を利用していて湯量に不満がある方、2人よりも世帯数が増える予定の方は24号給湯器がおすすめです。
ガス代は給湯器を変えると増減する可能性がある
給湯器のガス代は「使用した湯量分」だけ発生するので、給湯器のサイズを上げても下げても料金そのものは変わりません。
しかし給湯器のサイズを変更すれば、お湯が出る勢いに変化が出ます。たとえば16号から20号にサイズアップした場合、1分間に出る湯量が16リットルから20リットルに増えるため、以前よりも使う湯量が増えて、ガス代が上がってしまいます。
給湯器のサイズを変更する際は、利便性だけでなく、運用コストを意識することが重要です。家計に与える影響を考慮に入れて、最適な製品を選択しましょう。
給湯器の節約テクニック
すでに大きめの給湯器に変えたご家庭で、運用コストが気になる場合は、以下の節約テクニックを意識して実践してみましょう。
1. 適切な給湯器の選択
エネルギーファクター(EF)が高いモデルや、最新のエコジョーズなどの高効率給湯器は、少ないエネルギーで多くのお湯を供給できるので、長期的に見てガス代や電気代を大きく節約できます。
2. 節水型シャワーヘッドの使用
節水型シャワーヘッドは、必要なお湯の量を減らし、給湯器のガス消費を効果的に削減できます。
3. 適切な温度設定
給湯器の温度設定を見直すことも、節約に繋がります。無駄に高い温度設定は、それだけ多くのエネルギーを消費するため、使用する温度に応じて設定を調整しましょう。たとえば、夏場は温度設定を少し下げるだけでもガスの消費量を減らせます。
4. 定期的なメンテナンス
給湯器は定期的にメンテナンスを行いましょう。燃焼効率が落ちていると、より多くのガスを消費します。定期的な点検と清掃で、給湯器の効率を最適な状態に保ち、エネルギー消費を最小限に抑えられます。
5. 無駄なお湯の使用を避ける
お湯を使う際は、必要以上に長時間水を流さないよう心がけましょう。とくに、お風呂のお湯は再利用できるため、洗濯水として再利用するなどの工夫をすると良いでしょう。
6. 断熱改善
配管の断熱を改善することで、輸送中の熱損失を減らせます。配管が外気にさらされている場合、断熱材を巻くことで熱が逃げるのを防ぎ、給湯器の効率を向上させられます。
以上の節約テクニックを実践し、給湯器のエネルギー消費を効率良く抑えてガス代を節約しましょう。
お部屋探しの際も要チェック!給湯器のサイズを調べる方法
新居を探す際、多くの人が間取りや立地、家賃を重視しますが、備え付けられている給湯器のサイズが家族構成に対して適しているのかも確認しましょう。
たとえば同棲をするつもりで契約した物件の給湯器が16号だった場合、同時にお湯が使えずに不便に感じる可能性があります。
給湯器の号数は、給湯器本体に貼られたシールに記載されている品番(型式)を見ればわかります。アルファベットから始まる英数字の次に記載されている数字が給湯器の号数です。
給湯器に貼られたシールに「RUF-1600PW」という表記がある場合、その給湯器は16号給湯器になります。
シールに記載されている品番(型式)の例は、次のとおりです。
給湯器のサイズ | シールに記載されている品番の例 |
16号 | ・GT-168AW・RUF-1600PW・TP-SQ166B-1 |
20号 | ・GT-2027SAWX・GTH-2034AWXD・FH-20AWD |
24号 | ・GTH-2417AWX・RUF-V2400SAT-1・DH-N2412AWADL4 |
20号給湯器の工事費込みの費用相場
20号給湯器への交換は、約20万円前後を見積もっておくと安心です。給湯器を交換する際に必要な費用の内訳は、次のとおりです。
- 商品代(給湯器本体やリモコン)
- 標準工事費
- その他工事費
具体的な内訳を知れば、適切な業者選びにも繋がり、予算計画に役立ちます。お部屋探しの際にも、将来的な給湯器の交換費用を考慮に入れて、総コストを抑える選択をしましょう。
商品代(給湯器本体やリモコン)
20号給湯器のメーカー提示価格は一般的に8万円から40万円の範囲です。
しかし給湯器の専門業者を利用すれば、大手量販店や一般的な家電販売店を通さない直接の取引が可能なため、メーカー提示価格から5〜8割の割引が適用されるケースもあります。
気になる給湯器が見つかったのであれば、給湯器の専門業者に見積もりを出してもらいましょう。
ミズテックでもさまざまな20号給湯器を工事費込みでわかりやすく、格安で取り扱っていますので「20号給湯器の一覧ページ」から、給湯器を探してみてください。
標準工事費
給湯器を交換または新規設置する際に発生する「標準工事費」は、一般的に2万円から6万円の間で必要となります。
標準工事費には、おもに次のような作業内容が含まれています。
作業項目 | 備考 |
機器撤去処分費 | |
機器設置工事費 | ネジやアンカーの取付費を含む |
配管接続費 | 配管の加工費を含む |
保温復旧費 | |
試運転調整費 | リモコン操作などの機器の取り扱い説明含む(その他の工事費に含まれる場合もあり) |
諸経費 | 移動車両の経費や、有料駐車場代など |
ドレン排水工事費 | エコジョーズタイプの給湯器設置のみ |
標準工事費は、選択する業者や地域、利用する材料によって異なるので、複数の業者から見積もりを取りましょう。
その他工事費
標準工事費以外にも、設置場所などによっては、以下のような追加作業があり、費用がかさむ場合があります。
作業項目 | 備考 |
搬入費 | 足場が必要な場合は、さらに追加料金が発生 |
壁貫通工事費 | 配管で壁の貫通が必要なときに発生 |
配管・雑資材費用 | 経年劣化に伴う配管の交換などで発生 |
電源コンセント増設費 | 電源コンセントの増設が必要なときに発生 |
試運転調整費 | リモコン操作などの機器の取り扱い説明含む(標準工事費に含まれる場合もあり) |
排気筒接続費 | 屋内設置型給湯器を交換する場合 |
オプション追加費 | 配管カバーの設置や排気方向の変更など |
追加費用の可能性も考慮に入れ、専門業者と事前にしっかりと打ち合わせをして、全体の予算を綿密に計画しましょう。
長期間利用する予定ならエコジョーズやエコキュートもおすすめ
家庭でお湯を使うには、エコキュートやエコジョーズなど、給湯器以外の設備もあります。
種類 | エネルギー | 環境への影響 | 初期コスト | 月間コスト | 年間コスト |
ガス給湯器 | 都市ガスまたはLPガス | CO2排出量が比較的高い | 比較的低い | 約6,110円 | 約73,320円 |
エコジョーズ | 都市ガスまたはLPガス | CO2排出量が通常のガス給湯器に比べて低い | 高い | 約5,240円 | 約62,880円 |
エコキュート | 電気(ヒートポンプ) | CO2排出量が非常に低い | 非常に高い | 約2,030円 | 約24,360円 |
※4人家族で1日あたり240リットルのお湯の使用を想定
エコキュートやエコジョーズは、他のガス給湯器に比べて本体価格は割高です。
しかし月々のランニングコストが安くなるので、長期間の利用を前提に考えると、エコジョーズやエコキュートの方が安くなります。
上の表のようにガス給湯器からエコキュートに変えるだけで、毎月の出費が約3分の1にまで減ります。エコキュートやエコジョーズの見積もりも出してもらい、ガス給湯器と実際どちらがお得になるのか比較してみましょう。
給湯器を交換する際の注意点
給湯器の交換やサイズ変更をする場合に、確認しておくべきポイントを3つ紹介します。
- 賃貸の場合は管理組合や管理人に確認する
- 24号に上げる場合はガスの能力を確認する
- 現状の給湯器が「追い焚き」できるタイプか確認する
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
賃貸の場合は管理組合や管理人に確認する
賃貸物件で給湯器の交換を検討している場合、事前に管理組合や管理人に確認を取りましょう。
給湯器はオーナーの所有物になるので、確認せずに交換を行うとトラブルに発展する可能性があります。
また物件によっては号数の規定があり、サイズ変更ができない場合もあります。
管理組合や管理人としっかりと連絡を取り、賃貸契約書の内容も確認しておきましょう。
24号に上げる場合はガスの能力を確認する
給湯器のサイズ変更を検討している場合は、ガスの能力(号数)も確認しておきましょう。
給湯器の号数を下げる場合は気にする必要ありませんが、給湯器の号数がガスメーターの供給能力を超えると、ガスの供給が不安定になったり、止まってしまう可能性があります。
ガスメーターの号数に対して、設置できる給湯器の号数は次の表で確認してください。
ガスメーターの号数 | 設置可能な給湯器の号数 |
2.5号 | 10号給湯器まで |
4号 | 20号給湯器まで |
6号 | 24号給湯器まで |
たとえば4号のガスメーターに合わせて20号の給湯器が設置されていた場合、24号の給湯器にサイズアップするには、ガスメーターも6号に変更しなければなりません。
ガスメーターの号数はガスメーター本体に記載されている、アルファベット2つと数字1ケタの表記で確認できます。「NB 6」と記載されていれば6号のガスメーター、「LB 4」と記載されていれば4号のガスメーターです。
ガスメーターの交換は物件で契約されているガス会社が行います。交換費用はかからないため、経済的な負担を心配する必要はありません。
現状の給湯器が「追い焚き」できるタイプか確認する
給湯器には大きく「追い焚きができるタイプ」「追い焚きができないタイプ」の2種類に分類されており、違う種類の給湯機には交換できない点に注意しましょう。
追い焚きができるタイプは「ふろ給湯器」と「給湯暖房熱源機」に分けられ、追い焚きができないタイプは「給湯専用タイプ」と「高温水供給タイプ」に分けられます。
追い焚きができるタイプ | 追い焚きができないタイプ |
ふろ給湯器 | 給湯専用タイプ |
給湯暖房熱源機 | 高温水供給タイプ |
給湯器を選ぶ際には、事前に現在設置されている給湯器の種類を確認しておきましょう。
20号給湯器は2人家族までがおすすめ!世帯数が増えたら24号も検討しましょう
この記事では、20号給湯器と24号給湯器の違いや選び方、交換時の注意点などについて詳しく解説しました。
それぞれの給湯器がどのような家族構成に最適か、また交換を検討する際にどのような点を考慮すべきかを以下のポイントでまとめます。
- 20号給湯器は2人家族に最適
- 24号給湯器は3人以上の家族向け
- 給湯器の号数は1分間に供給できるお湯の量を示す
- 給湯器のタイプにはガス式と電気式がある
- ガス式は加熱速度が速いが、電気式は設置が容易でメンテナンスが少ない
- 交換する際は賃貸の場合、管理組合や管理人の許可が必要
- 給湯器のサイズを上げる場合はガスの能力を確認する
- 追い焚き機能の有無を確認し、適切な給湯器を選ぶ
- 節約テクニックを実践して運用コストを抑える
1分間に20リットルのお湯が出せる20号給湯器は、2人家族であれば1年中快適に生活できるでしょう。子供が生まれたり、一緒に生活する親族が増えたりする場合は、同時にお湯を使う機会が増えるため24号給湯器の方がおすすめです。
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