「エコウィルの修理費用って高いの?」
そのようにお悩みではありませんか?
エコウィルの故障は修理で済む場合や、交換が必要な場合があります。この記事では、「エコウィルの修理費用」から、「エコウィルが修理で済む場合の事例を用いて交換が必要なケース」、「エコウィルで修理が必要な症状でた時の対処方」について解説していきます。
この記事でエコウィルの修理費用や交換について悩む人のお役に立てれば幸いです。
目次
エコウィルとは?
(出典:大阪ガス)
エコウィルは、自宅で発電し、その際に発生する熱を有効利用してお湯をつくったり、暖房をしたりできる家庭用のガスコージェネレーションシステムです。2003年に発売開始され、2017年9月まで販売されていました。現在では販売停止となっているため、新たなエコウィルの購入はできない状況にあります。
エコウィルは、都市ガスを使用して発電エネルギーを得るため、省エネルギー効果が高い点が魅力です。また、エコウィルは照明やテレビなどの家電製品に電力を供給することができます。
エコウィルは主に戸建住宅向けに設計されており、ガス温水式床暖房や浴室乾燥機などと接続できる点も強みです。なかには太陽光発電や蓄電池と組み合わせて使うユーザーもいます。
このように省エネ性が高く、発電と給湯の両方を賄えるエコウィルは、2010年代に特に人気のあった住宅設備の一つです。しかし、エコウィルで故障やトラブルに見舞われた場合には、適切な手順で修理または交換を行う必要があります。
なかにはエコウィルが寿命を迎えており、別機器への交換が必要なケースもあるため注意が必要です。
エコウィルで修理が必要なトラブル事例5選
エコウィルで故障の症状が発生した際には、適切な処置を施す必要があります。ここでは、修理が必要なエコウィルの症状を5つチェックしましょう。
点火できない
エコウィルで修理が必要な症状としてはまず、点火できない症状が挙げられます。
エコウィルで点火できない場合には、下記のような原因が考えられます。
- 電源不良
- 点火装置故障
- 配線不良
- ガス圧低下
- 排気不良火
上記のような原因によって点火不良が起こっている場合、まずは点火装置を確認しましょう。
ご自身でできる対処法としては、清掃が必要な箇所の清掃を行う対策が挙げられます。
それでも解決しない場合には、業者に点検や修理を依頼することをおすすめします。
特に機器内部の故障はご自身で解決することが難しいため、早急に業者のメンテナンスを受けましょう。
発電できない
エコウィルで修理が必要な症状としては、発電できない症状も挙げられます。エコウィル で発電できない原因としては、下記のようなものが考えられます。
- 寿命
- 電源不良
- 点検時期
- 配線不良
- 蓄電池や太陽光パネル側の故障
エコウィルで発電できない場合にはまず、寿命を迎えていないか点検時期を迎えていないかを確認しましょう。
エコウィルの寿命は約10年です。10年経過後または累計運転時間24,000時間経過後には総点検が必要となり、そこから6,200時間経過後(約2年後)に発電機能は完全に停止します。
その後も給湯器として使用することは可能ですが、給湯機能も経年劣化が進んでいるため注意が必要です。
そのため、発電停止したタイミングで他の機器に買い換えるのも一つの手です。
電源が落ちる
エコウィルで点検・修理が必要な症状としては、電源が落ちる症状も挙げられます。いつも通りに使えていたはずなのに突然電源が落ちる原因としては、下記のようなものがあります。
- 電源不良
- 配線不良
- ブレーカー故障
- 発電機・給湯器内部の故障
電源が落ちる場合にはまずはブレーカーを確認し、再度電源を入れるようにします。それでも解決しない場合には、機器内部の故障である可能性が高いです。機器内部の故障はご自身で直すのが難しい上に、DIYで修理しようとすると症状を悪化させてしまう可能性すらあります。
電源が落ちる症状を電源のON/OFFで改善できない場合には、できるだけ早く業者に工事を依頼するとよいでしょう。
配管などからの水漏れ
配管などの水漏れも、点検や修理が必要な注意すべきエコウィルの故障の症状の一つです。
エコウィルで水漏れが起きる原因としては、下記のようなものが挙げられます。
- 配管の老朽化
- 結露や凍結の放置
- 施工不良
- 接続部の緩み
配管から水漏れが起こっている場合には、まず止水栓を閉めた上で水漏れの箇所を点検しましょう。その上で、業者に修理工事を依頼するのが得策です。
なお、配管からの水漏れは凍結や結露を放置することでも起こり得ます。
普段から定期的なチェック・メンテナンスを行うことで、水漏れが起きるのを防ぎやすくなるでしょう。
また、配管からの水漏れはたとえ水滴程度の漏れであっても放置するべきではありません。
症状が軽いうちに早期発見して早めに修理を行うことで、安全にエコウィルを使い続けやすくなります。
お湯の温度が上がらない
エコウィルで修理が必要な症状としては、お湯の温度が上がらないという症状も挙げられます。お湯の温度が上がらない場合には、水栓や給湯器側に問題があることが多いです。お湯の温度が上がらない原因としては、下記が考えられます。
- 水栓の故障
- 給湯器の故障
- 配管の詰まり
- お湯の使用量が多すぎる
- 設定温度が低い
特定の箇所のお湯の温度が上がらないのであれば、特定の水栓に問題があると言えます。
ただし、住宅全体でお湯の温度が上がらない場合や、お湯の温度が上がらない箇所が時と場合によって入れ替わる場合には、給湯器に問題があるでしょう。
給湯器の故障は、専門業者に点検・修理を依頼して対処してください。
エコウィルの修理費用相場をチェック
エコウィルを使用していく中で既述のような症状に見舞われた場合には点検・修理が必要です。修理を行う場合に気になるのが費用面ですが、エコウィルの修理費用は、症状によっても異なります。
エコウィルで故障・トラブルの症状が出た際の点検・修理工事にかかる費用相場は、下記の通りです。
- 点検・出張費用:約1万円
- 水漏れなどの修理費用:約2~3万円
- 給湯器内部の修理費用:約5~10万円
- 発電機能の修理費用:約10万円〜
上記の通り、エコウィルの修理費用は水漏れなどの場合であれば安く済むケースもありますが、給湯機能の修理や発電機能の修理に関しては費用がかさみます。
なかには、エコウィルを修理して使い続けるよりも、他の機器に買い替えたほうがトータルコストとしてはお得になるケースも多いです。すでに販売が終了しているエコウィルよりも、性能がアップデートし続けられているエネファームやエコワン、エコキュートなどに買い換えるユーザーも増えています。
エコウィルの修理を検討する場合には、費用相場と使用年数も照らし合わせた上で、交換も含めて最適な対処法を選びましょう。
エコウィルが故障した時は修理ではなく交換が必要?
すでにお伝えした通り、エコウィルの故障に際しては修理よりも交換すべきケースも多いものです。修理工事を行うことで使い続けられるとしても、経年劣化が進んでおりいずれは完全に使えなくなる可能性が高いこともあります。
ここでは、エコウィルを修理ではなく別機器に交換する必要性と、具体的なケースを見ていきましょう。
症状によっては修理ではなく機器を交換すべきケースも
エコウィルは故障の症状が軽度であれば、使い方を改めたり業者による点検・修理を受けたりすることで、正常に使い続けられるケースもあります。
しかし、故障の症状が重度の場合には修理ではなく機器本体を交換した方がよいことも多いです。具体的には、下記のようなケースに該当する際に、修理よりも交換を検討すべきでしょう。
- 使用年数が8~10年を超えている
- 同じ故障の症状が繰り返し発生している
- 20~30万円ほどの修理費用を払わなくてはならない
- 今後は発電機能をそこまで必要としない
- 給湯器に関してより省エネ性の高い機器を欲している
上記に該当する場合には、修理よりも交換を行った方が結果としてお得だと言えるでしょう。エコウィルは2017年9月に販売停止しているため、交換となると他機器に買い替える必要があります。続いて、エコウィルから他機器に交換するケースを具体的にチェックしましょう。
エコウィルから「エネファーム」「エコワン」「エコジョーズ」に交換するケース
エコウィルから他の発電設備・給湯設備に買い替えるケースを、具体的に3つご紹介します。エコウィルからの買い替えで特におすすめな3つの機器は、下記の通りです。
エネファーム | エコワン | エコジョーズ | |
概要 |
家庭で電気を作り同時にお湯も作り出す |
ガスと電気の両方を用いて効率的にお湯を沸かすハイブリッド給湯器 | 排気熱を再利用することで従来型ガス給湯器よりもお湯を沸かす潜熱回収型ガス給湯器 |
初期費用 | 150~200万円 | 40~80万円 | 15~40万円 |
メリット | ・エコウィルよりも効率よく発電・給湯が行える ・床暖房などと組み合わせてさらにお得に |
・エコジョーズとエコキュートのいいとこ取りができる ・お湯切れの心配がない上に災害時でも安心 |
・初期費用が他の省エネ型給湯器よりも安い ・水圧の低さやお湯切れの心配が少ない |
発電 | ◎(エコウィルと異なり24時間発電可能) | △(太陽光発電などと組み合わせることは可能) | △(太陽光発電などと組み合わせることは可能) |
上記のように、エコウィルから買い替えるのにおすすめな機器としては、発電も可能なエネファームに加え、それぞれ異なる仕組みで効率よくお湯を沸かすエコワンやエコジョーズも挙げられます。それぞれがおすすめなケースは、下記の通りです。
- エネファーム:初期費用がかかってもエコウィルより効率的な発電システムを導入したい
- エコワン:ガスと電気のいいとこ取りをして効率よくお湯を沸かしたい
- エコジョーズ:効率よくお湯を沸かしたいが、イニシャルコストはできるだけ安く済ませたい
上記に加え、オール電化ではエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯機)を導入するのもおすすめです。
ご自身に最も適した機器を導入すべく、業者とも入念に打ち合わせをしてみてはいかがでしょうか。
エコウィルで修理が必要な症状が出た時の対処法3ステップ
エコウィルで修理が必要な症状が出た場合には、焦らず冷静に対処することも重要です。ここでは、エコウィルの修理が必要な際の対処法を3つのステップでチェックしましょう。
故障の症状を確認する
まずは、エコウィルの故障の症状を確認する必要があります。下記のようにどんな症状が出ているのかを具体的に確認した上で、次のステップに移りましょう。
- 異常音
- 水漏れ
- 火のつきが悪い
- 発電ができない
- お湯の温度が安定しない
- エラーが頻発する
上記の症状に関して、水漏れであれば配管の水漏れ箇所を確認したり、エラーであればエラーごとの解除を行ったりなど、まずはご自身で対処できる部分も多いです。
しかし、機器内部の故障に関してはご自身で直すことができない場合も多いため、業者に修理を依頼するべく次のステップに移ってください。
契約内容・保証内容を確認する
エコウィルの修理においては、続いて契約内容・保証内容を確認してください。使用年数および契約内容・保証内容によって、具体的な対処方法は異なります。下記のように具体的に確認を行うことで、次に行うべきステップが明確になります。
- 使用年数が10年近い:寿命を迎えている可能性あり
- 無償保証期間の2年間だった:無料で修理できる
上記を確認することで、修理費用が無料のためにすぐに業者に修理を依頼する、寿命を迎えており修理も有償となるのでむしろ交換する、など最適な対処法を施しましょう。
業者に点検を依頼し修理または交換工事を行う
最後に、業者に点検を依頼して修理または交換工事を行いましょう。
修理費用は故障内容および業者の料金体系によっても異なります。
そのため修理の前に業者に見積もりを出してもらい、料金を確認することが重要です。
その上で、修理内容や費用に納得できたら、業者に修理を依頼することができます。
ただし、状況によっては交換工事を行う方がトータルコストを抑えられてお得なケースもあります。
予算と今後の給湯・発電設備に求めるポイントや使用目的を家族や業者とも相談した上で、修理工事か交換工事を選んでください。
エコウィルの修理に関してよくある質問
最後に、エコウィルの故障や修理に関してよくある2つの質問をチェックしましょう。
エコウィルでエラー660が出た際の修理費用は
エコウィルにおけるエラー660は、循環系統部品の不具合の可能性があります。
修理費用としては、5〜10万円以上かかることもあります。
エラー660が発生した場合には、早急に業者に連絡をするのがおすすめです。
エコウィルの修理が必要な時の各ガス会社の連絡先は?
エコウィルの修理が必要な時の、主要なガス会社の問い合わせ先は、下記の通りです。
- 東邦ガス:0120-677-977(エネファーム・エコウィルサポートセンター)
- 東京ガス:0120-888-777(修理サービス)
- 大阪ガス:修理サービス申し込み
まとめ
本記事では、エコウィルの修理について詳しく見てきました。エコウィルで下記のような症状が出た場合には、修理が必要と言えます。
- 点火できない
- 発電できない
- 電源が落ちる
- 配管などからの水漏れ
- お湯の温度が上がらない
なお、症状や修理費用、使用年数との兼ね合いによって修理よりも交換の方がおすすめなケースもあります。エコウィルで故障やトラブルに見舞われたら、交換も視野に入れた上で、業者に点検・修理を依頼するとよいでしょう。