「オール電化に必要なアンペア数って、一体どのくらい?」
オール電化への切り替えを検討しており、契約する電力量が気になる方も多いでしょう。
電化製品を多く使うオール電化住宅では、契約アンペア数が少ないとブレーカーが頻繁に落ちたり、逆に大きすぎると不要な電気代をムダに支払う可能性があります。
この記事ではオール電化に必要なアンペア数の目安を家族人数とエコキュートの場合も含めてお伝えします。
電化製品ごとの使用アンペアの目安や現在のアンペア数を確認する方法、オール電化でのアンペアに関する注意点もご紹介します。
この記事が、オール電化への切り替えやエコキュートの使用に関して悩んでいる方のお役に立てば幸いです。
目次
オール電化に必要なアンペア数は?

オール電化では、契約アンペア数が電化製品の同時使用に影響します。
契約アンペア数が少ないとブレーカーが落ち、過剰なアンペア数では基本料金が高くなるためです。
1人暮らし・2人暮らし・3人暮らし以上・エコキュート使用時の適正・推奨アンペア数は以下のとおりです。
〇=適正アンペア数
◎=推奨アンペア数
1人暮らし
1人暮らしの場合、最低でも30~50Aが必要です。
1人暮らしでもテレビ・IHクッキングヒーター・リモコンなどの電化製品を同時に使用するケースは多いです。

複数の電化製品を同時に使用した場合には、25Aを超えるケースも多く、20Aでは足りないという場面もあります。
特に夏・冬などのエアコンを多く使用する時期や、電子レンジとIHクッキングヒーターを同時に使用する頻度が多い場合は、30A以上の電力量が必要です。
1人暮らしでは基本的に30A以上を選ぶのがおすすめですが、同時に使用する電力量が多い方は、余裕をもって40Aで契約しておくと無難です。
2人暮らし以上
2人暮らし以上の場合、最低でも40Aが必要です。
50~60Aあるとより安心です。

2人暮らしの場合でも同時に使用する電気量が1人暮らしとさほど変わらないケースもあり、40Aでも十分な方もいます。
一方で、複数人で暮らしている場合は、同時に複数の電化製品を使用する場面が増えるため、50~60Aを契約していると安心でしょう。
たとえば、キッチンで1人が電子レンジとIHを同時に使って料理をしている時に、もう1人がドライヤーを使用している場合、容量不足になるケースも多いです。
このような場面に備えて、2人暮らし以上では50~60A以上を契約しましょう。
3人暮らし以上
3人以上での生活では、最低でも60A以上が必要です。
調理・暖房・給湯など家電製品を同時に使用するケースが多くなるため、50Aでは足りなくなる可能性があります。
特に、電子レンジやIHクッキングヒーター、食器乾燥機など、消費電力が高い家電の同時使用が予想される場合は、余裕を持ったアンペア数を契約しましょう。
70A以上の契約であれば、大家族でも安心して電気を使用できます。
エコキュートを設置している場合
オール電化でエコキュートを使用している場合は、60~100Aが必要です。
エコキュートの消費電力をアンペア換算すると、16~19Aほどです。
IHクッキングヒーターは20~30A、電子レンジは10~15Aほどですので、同時に使用する際は、60A以上の契約が必要です。
反対にエコキュートを使用している場合でも、家族の人数が少なく消費電力の大きい家電を使用しなければ、60Aでも問題なく使用できます。
ただし、調理中や冷房や暖房を多く使う季節にブレーカーが落ちるリスクを避けるには、70~100A以上を選択する方が無難でしょう。
そもそもアンペアとは?

アンペア(A)とは、家庭で一度に使える電気の量を表した単位です。
電力会社と契約する際のアンペア数は、家庭で使用する電力量の上限を示す目安になります。
電化製品の同時使用により契約アンペア数を超えると、ブレーカーが落ちてしまいます。

たとえば、契約しているアンペアが20Aの場合、15Aの電子レンジと15AのIHクッキングヒーターの同時使用はできません。
オール電化に切り替えて、複数の電化製品を同時に使いたい場合や家族の人数が多い場合は、契約アンペアを増やす必要があります。
オール電化にするとアンペア契約はどう変わる?

オール電化住宅に移行する際、電気の契約プランの見直しが推奨されています。
従来の「アンペア制」から「時間帯別料金プラン」への切り替えでオール電化にかかる費用を抑えられます。
アンペア制と時間帯別契約の違い
アンペア制と時間帯別契約の最大の違いは電気料金の仕組みです。
一般家庭では、20A、30Aなど契約アンペア数に応じて基本料金が決まる「アンペア制」が主流です。
契約しているアンペア数に応じて毎月の基本料金が決定し、使用電力量に応じて電力量料金が加算されます。
一方、オール電化向けの「時間帯別契約」では、電気の使用時間帯によって料金単価が異なり、特に夜間や早朝の電気料金が割安になります。
そのため、電気料金が安い時間帯に、夜間にまとめてお湯を沸かすエコキュートや洗濯機のタイマー運転を活用すれば、電気料金を効率的に抑えられます。
ただし、時間帯別料金プランでは、アンペア制のような電気の使い過ぎが明確になるブレーカー制御がないため、電気製品の同時使用には注意が必要です。
また、時間帯別料金プランであっても従来のアンペア制と同じように制限できたり、使用可能な電力量の上限)を明確にできるkVA単位で契約できるプランもあります。
契約プランによって基本料金はどう変わる?
アンペア制から、オール電化向けの時間帯別契約に変えた場合、基本料金の仕組みと時間帯による電力量料金の単価が変わります。
たとえば東京電力の「従量電灯B」プランでは、基本料金が20Aで約620円、60Aで約1,870円と固定されています。
電力量料金は、使用量に応じて120kwまでは約30円(1kWh)と設定されています。(2025年4月現在)
一方の東京電力のオール電化向け「スマートライフ」プランでは、基本料金は1kwにつき約500円。電力量料金は、深夜帯では約28円(1kWh)。
日中は36円(1kWh)と早朝での電力料金が日中よりも約8円(1kWh)とかなり安くなります。(2025年4月現在)
ただし、オール電化であれば必ずしも時間帯別契約がお得とは限りません。
特に日中の電気使用が多いご家庭の場合、アンペア制の方が電力量料金が安くなるため、使用する時間帯や契約するプランによっては注意が必要です。
さらに、上記でご紹介した基本料金や電力量料金は、地域や電力会社によっても異なるため、比較検討して最適な料金プランを選択しましょう。
オール電化での電化製品ごとの使用アンペア目安

オール電化住宅ではエコキュートやIHなど消費電力の高い家電が多く、同時使用でアンペア数が不足したり電気料金が高額になるケースもあります。
電化製品を快適に使用するためにも、各家電の使用アンペアを正しく把握しておきましょう。
電化製品 | アンペア数の目安 |
---|---|
エコキュート | 16~19A |
電球 | 0.5A |
洗濯機 | 2.0A |
洗濯機(乾燥機能) | ・洗濯:2A ・乾燥:13A |
こたつ | 2.0A |
テレビ(液晶42型) | 2.1A |
冷蔵庫(450L) | 2.5A |
掃除機 | 弱2.0A/強10.0A |
ヘアドライヤー | 12A |
電気炊飯器 | 13A |
アイロン | 14A |
電子レンジ | 15A |
エアコン | ・冷房:5.8A/立ち上がり時14A ・暖房:6.6A/立ち上がり時20A |
エコキュートの湯沸かしには最大19A程度必要です。
通常、エコキュートは夜間稼働のため、ほかの家電と同時使用になるケースは少ないです。
ただし、湯切れが起きた際は日中稼働となるため、アンペア不足にならないよう注意が必要です。
各家電のアンペア数(A)は「消費電力(W) ÷ 電圧(V)」で算出できます。
一般家庭のボルトは100Vですので、電化製品の消費電力を100で割ると、大よそのアンペアを計算できます。

アンペア数が不明な場合は、上記の計算で確認し、同時使用時のアンペア合計が契約容量を超えないようにしましょう。
現在のアンペア数を確認する方法2つ

オール電化住宅では、アンペア数の変更が必要なケースもあります。
変更すべきかは、現在のアンペア数によっても異なるため、以下2つの方法で確認しましょう。
分電盤で確認する
現在のアンペア数は、分電盤で確認できます。
分電盤内のブレーカーに書かれている数字や色のチェックで、ご自宅で契約している現在のアンペア数が分かります。

ブレーカー内に50Aと書かれていたら、契約しているアンペア数は50Aです。
電力会社によってはブレーカーのラベルが色分けされているケースもあります。
以下は、各電力会社での色分けです。
たとえば、東京電力で60A契約の場合は、紫色となります。
15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A | |
---|---|---|---|---|---|---|
東京電力 | 桃 | 黄 | 緑 | 灰 | 茶 | 紫 |
中部電力 | 茶 | 黄 | 緑 | 青 | 紫・緑 | 灰・黒 |
九州電力 | 赤 | 黄 | 緑 | 茶 | 青 | 白 |
なお、アンペア制を採用していないエリアでは、一般的な住宅で50A・オール電化住宅では60Aまたは100Aに設定されているケースが多いです。
請求書・検針票で確認する
現在契約しているアンペア数は、請求書や検針票でも確認可能です。
毎月送付される電気代の請求書や検針票には、必ず契約中のアンペア数の記載があります。
請求書や検針票がない場合は、オンラインで確認できます。
電力会社の会員ページにログインをして、契約内容を確認してみてください。
オール電化でアンペア数を変更する際の工事と費用

オール電化でアンペア数を変更する場合は、工事が必要です。
手続きの流れと費用は以下のとおりです。
アンペア数変更に必要な工事と手続き
契約している電力会社に電話、もしくはインターネットからし、アンペア数の変更希望の旨を伝えます。
東京電力であれば「0120-995-001」への電話、またはTEPCOホームページから「現在のご契約に関するお手続き」より「ご契約内容の変更(アンペア、郵送先変更のお手続き)」から行えます。
契約変更を依頼すると、電力会社の職員が訪問し旧ブレーカーの撤去および新ブレーカーの設置を行います。
工事は1時間以内に終わるケースが多いですが、工事中は停電になることを、あらかじめ理解しておきましょう。
アンペア数変更にかかる費用
アンペアの契約変更を電力会社に依頼した場合、費用は基本的に無料です。
ただし、電気の幹線(電線)の張替えや、単相二線式(単二)から単相三線式(単三)への切り替え工事が必要な場合は有料のケースもあります。
単相二線式とは、100Vの電気しか使えない配線方式で、契約できるアンペア数にも上限があります。
一方、単相三線式は100Vと200Vの両方に対応できるため、オール電化住宅に適した配線方式です。
単二から単三への切替工事の費用相場は、7~15万円程度です。
オール電化のアンペア数に関する注意点4つ

オール電化住宅では、調理・給湯・冷暖房など多くの用途で電気を同時に使用します。
契約後にブレーカーが頻繁に落ちるリスクを減らすためにも、以下4つの注意点を事前にチェックしておきましょう。
アンペア数の変更は原則1年に1回
アンペア数の変更は、原則1年に1回です。
そのため、電気使用量の多い夏と冬のみアンペアを上げて、それ以外の季節は小さい容量に戻すことはできません。
ライフスタイル・家族構成を考慮し、年間を通した最適なアンペア数の契約変更を行ってください。
オール電化での家族人数ごとの最適なアンペア数は「オール電化に必要なアンペア数は? 」をご確認ください。
アンペアや電気料金は電力会社ごとに異なる
契約するアンペア数に応じて基本料金が設定されるアンペア制や、契約できるアンペア数や電気料金は電力会社によって異なります。
たとえば、北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、九州電力はアンペア制が導入されていますが、関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力では、アンペア契約ではありません。
電気使用量に応じた最低料金制度になります。
たとえば、関西電力の従量電灯Aプランでは「最低料金」+「従量料金」の仕組みで料金が決まり、契約アンペア数に関係なく使用量に応じた支払いが必要です。
また、同じアンペア制の電力会社でも、電力会社・プランごとにアンペア数に応じた電気料金は異なります。
たとえば、東京電力の従量電灯Bプランでは基本料金が20Aで約620円、30Aで約940円ですが、東北電力の従量電灯Bプランでは、基本料金が20Aで約740円、30Aで約1,100円と価格差が大きいです。(2025年4月時点)
電力会社およびプランごとの電気料金とアンペアを確認し、ライフスタイルや予算に合った契約を行いましょう。
オール電化ではクッキングヒーターのアンペアに注意する
オール電化住宅では、調理器具としてIHクッキングヒーターを使用するケースが多いですが、1口あたり20~30Aとかなりの電力を消費するため注意が必要です。
特に、ご家族の人数が多いご家庭では、ドライヤーやエアコンの同時使用で、契約アンペア数を超える可能性があります。

オール電化では電化製品を一つ増やすだけで電力の負担が大きくなり、契約容量を超えてしまうケースもあります。
調理中にブレーカーが落ちるリスクがあるため、クッキングヒーターの使用電力が大きいことを念頭に、余裕をもった電力量の契約を行うのがおすすめです。
エコキュートは湯切れによる使用電力増加にも注意する
エコキュートを使用する場合は、お湯切れによる使用電力の増加に注意してください。
エコキュートは通常、電気料金の安い夜間に湯沸かしを行いますが、貯湯タンクが湯切れした場合は、日中でも自動で沸き増し運転を行います。
エコキュートの沸き上げには16~19A程度の電力が必要となるため、ほかの家電製品と同時に使用すると契約電力を超えてブレーカーが落ちる可能性があります。

余裕のある電力の契約を行った上で、日中にお湯切れしないような計画的な使い方をするのがおすすめです。
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オール電化 アンペア まとめ

オール電化での契約アンペア数の目安は下記の通りです。
10A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A | 70A | 70A以上 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1人暮らし | 〇 | ◎ | 〇 | |||||
2人暮らし | 〇 | ◎ | 〇 | |||||
3人暮らし以上 | 〇 | ◎ | 〇 | |||||
エコキュート | 〇 | 〇 | ◎ |
〇=適正アンペア数
◎=推奨アンペア数
適正・推奨アンペア数よりも低いアンペア数ですとブレーカーが落ちるリスクがありますし、反対に大きすぎるアンペア数では基本料金が無駄に高くなり、電気代がかさむ可能性があります。
そのため、家族構成や使用する家電製品やライフスタイルに合わせた過不足のない適切なアンペア数の選択が最も経済的です。
電化製品ごとのアンペア数が不明な場合は「消費電力(W) ÷ 電圧(V)」で計算できます。
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